「ジムに行く時間がない」「着替えるのも面倒」——こうした方にこそおすすめなのがベッドの上でそのままできる寝ながら筋トレです。起床直後にベッドの上で5分行うだけで体幹・臀部・腹筋に効果的な刺激を入れることができます。特別な器具も着替えも不要で、今日からすぐに始められます。

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EVIDENCEベッドでできる筋トレに効果はある?科学的な根拠

低負荷の自重トレーニングでも筋肥大は可能

「ベッドの上の筋トレなんて効果がない」と思う方もいますが、Schoenfeld et al.(2017; PMID:28834797)のメタ分析では、低負荷のトレーニングでも疲労まで行えば筋肥大効果は高負荷と同等であることが確認されています。Calatayud et al.(2015; PMID:24983847)も自重プッシュアップがベンチプレスと同等の筋力向上をもたらすことを報告しています。さらにOgawa et al.(2023)の研究では、8週間の自重トレーニング(レッグレイズ・スクワット・プッシュアップ等)がフリーウエイトと同様に筋肉サイズと筋力を改善することが確認されています。ベッドの上の自重トレーニングでも、回数を増やす・テンポをゆっくりにする・最後まで追い込むことで十分な筋刺激を得ることが可能です。筋肉痛と効果の関係については筋肉痛と効果の関係・回復の正しい知識はこちらを参照してください。

朝のベッド筋トレが代謝・目覚めに与える効果

Gabriel & Zierath(2019; PMID:30655625)のレビューでは、朝の運動が概日リズム(体内時計)のリセットに機能し、1日を通じた代謝のベースラインを高める可能性が示されています。起床直後にベッドの上で5分間の筋トレを行うことは、体内時計のリセットスイッチとしても機能します。

6 EXERCISES寝ながらできる基本の筋トレ6選

1
仰向け|腹筋下部・股関節屈筋
レッグレイズ
腹筋
腹筋下部(下腹)に集中的に刺激を入れる代表的な種目です。ベッドの柔らかさが腰への負荷を軽減してくれるため、床で行うよりも腰にやさしい環境で実施できます。
1
仰向けに寝て両脚を伸ばす。手は体の横に置く
2
腹筋に力を入れ、両脚をゆっくり90度まで持ち上げる(3秒かけて)
3
3秒かけてゆっくり下ろす。床すれすれで止める(腰が反らないように注意)
4
10〜15回×2〜3セット。初心者は膝を軽く曲げて行う
2
仰向け|臀部・ハムストリングス
グルートブリッジ
お尻
臀部(お尻)とハムストリングス(太もも裏)を鍛える種目です。Contreras et al.(2015; PMID:26214739)の研究では、ヒップスラスト(グルートブリッジの発展形)がスクワットよりも大臀筋のEMG活性が有意に高いことが確認されています。骨盤底筋にも刺激が入るため、産後の方や腰痛予防にも有効です。産後のトレーニングについては産後の骨盤底筋・体幹トレーニングはこちらを参照してください。
1
仰向けに寝て膝を立てる(足裏をベッドにつける)
2
お尻を「ぎゅっ」と締めながら腰を持ち上げる(肩〜膝が一直線)
3
トップで2秒キープ → 3秒かけて下ろす
4
15〜20回×2〜3セット。片脚で行うと強度UP
3
横向き|中臀筋(ヒップアップ)
サイドライイングヒップアブダクション
美尻
中臀筋(お尻の外側)を鍛えるヒップアップの代表種目です。骨盤の安定性向上にも寄与します。
1
横向きに寝て下の腕で頭を支える。両脚を重ねて伸ばす
2
上の脚をゆっくり45度まで持ち上げる(2秒)
3
2秒かけてゆっくり下ろす(完全に下ろさず少し浮かせたまま)
4
左右各15〜20回×2セット
4
仰向け|腹直筋
クランチ
腹筋
腹直筋(お腹の表面の筋肉)を鍛える基本種目です。シットアップ(上体起こし)と違い、腰への負担が少ないのが特徴です。
1
仰向けに寝て膝を立てる。手は胸の前でクロス
2
おへそを覗き込むように肩甲骨だけをベッドから浮かせる(2秒)
3
2秒かけて下ろす。首ではなく腹筋で上体を持ち上げる意識
4
15〜20回×2〜3セット
5
うつ伏せ|体幹全般
プランク
体幹
体幹全体を安定させるアイソメトリック(等尺性)トレーニングです。ベッドの上では不安定面になるため、床で行うよりインナーマッスルへの刺激が増加します。プランクの継続効果についてはプランクを毎日続けると何が変わる?はこちらを参照してください。
1
うつ伏せから前腕とつま先で体を支える
2
頭から踵まで一直線を維持。お尻が上がらない・腰が落ちないよう注意
3
呼吸を止めずに20〜30秒キープ × 2〜3セット
4
慣れてきたら40〜60秒に延長
6
うつ伏せ|脊柱起立筋・臀部
スーパーマン
背中
背中(脊柱起立筋)とお尻を同時に鍛える種目です。デスクワークで丸まった姿勢の改善と腰痛予防に効果的です。
1
うつ伏せに寝て両腕を前方に伸ばす
2
両腕と両脚を同時にゆっくり持ち上げる(2秒)
3
トップで2秒キープ → 3秒かけて下ろす
4
10〜15回×2〜3セット。腰に痛みがある場合は片側ずつ行う

PROGRAMS朝・夜・目的別のおすすめプログラム

プログラム種目(順番)時間ポイント
🌅 朝の目覚め・代謝UP①レッグレイズ → ②グルートブリッジ → ⑤プランク約5分起床直後に。代謝をスタートさせる
🌙 夜の疲労回復・睡眠改善③ヒップアブダクション → ④クランチ → ⑥スーパーマン約5分就寝30分前に。ゆっくりした動作で
🔥 ダイエット(脂肪燃焼)①→②→③→④→⑤→⑥(全6種目連続)約8〜10分インターバル最小。心拍数を維持
🧘 体幹・姿勢改善⑤プランク → ②グルートブリッジ → ⑥スーパーマン約5分インナーマッスル重視。呼吸を意識

朝の代謝アップに効果的な食材については朝の代謝を上げる食事・食材の選び方はこちらを参照してください。

TIPS効果を高めるための3つのポイント

起床・就寝と紐づけて習慣化する:「起きたらまずレッグレイズ10回」のように既存の行動に接続することで、意志力に頼らず継続できます(habit stacking)。②力を入れるときに吐く:脚を上げるとき・お尻を締めるとき・体を持ち上げるときに息を吐くことで腹圧が高まり、体幹が安定して効果が上がります。③運動前後の水分補給:起床直後はコップ1杯の水を飲んでからトレーニングを開始してください。

CAUTIONベッドでの筋トレで注意すべきこと

マットレスの柔らかさが筋トレに与える影響

柔らかいマットレスでは体が沈み込み、不安定面でのトレーニングになるため、体幹のインナーマッスルへの刺激は増加しますが、フォームが崩れやすくなるデメリットもあります。クランチやレッグレイズは柔らかいベッドでも問題ありませんが、プランクは手の位置が沈み込んで腰が反りやすいため、硬めの面で行うか、枕を外して実施してください。

腰痛・膝痛がある場合の注意点

レッグレイズで腰が痛くなる場合は膝を曲げた状態で行うか、グルートブリッジに変更してください。スーパーマンで腰に痛みが出る場合は片側ずつ(右手+左脚→左手+右脚)行う「バードドッグ」に切り替えてください。痛みが持続する場合はトレーニングを中止し、整形外科を受診してください。

物足りなくなったら次のステップへ

ベッド筋トレに慣れてきたら、回数を増やす・テンポを遅くする・片脚で行うなどの方法で負荷を段階的に上げてください。それでも物足りなくなった場合は、自重から次のステップ(ダンベル・チューブ・パーソナルジム)へ進むタイミングです。次のステップについては自重から次のステップへ・科学的トレーニング戦略はこちらを参照してください。

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よくある質問(FAQ)

毎日やっても大丈夫ですか?
寝ながら筋トレは負荷が比較的低いため毎日行っても問題ありません。ただし筋肉痛が残っている部位は休ませてください。「朝はレッグレイズ+グルートブリッジ」「夜はクランチ+プランク」のように部位を分けるとより効果的です。
何週間で効果が出ますか?
個人差がありますが、2〜3週間で「体が軽くなった」「姿勢が良くなった」といった体感の変化が出始め、4〜6週間で筋力の向上を実感する方が多いです。体型の変化は8〜12週間が目安です。週3〜5回の継続が最低条件です。
器具なしで十分ですか?
はい、自重だけで十分に体幹・臀部・腹筋・背筋を鍛えられます。Schoenfeld et al.(2017)のメタ分析でも低負荷の自重トレーニングで筋肥大効果が確認されています。物足りなくなったら回数・テンポ・片脚バリエーションで負荷を調整してください。

まとめ|ベッドの上から始める、最もハードルの低い運動習慣

ベッドの上の筋トレは「ジムに行く時間がない」「着替えが面倒」「何から始めていいかわからない」という方のための最もハードルの低い運動習慣の入口です。6種目の中から2〜3種目を選んで朝5分行うだけで、体幹・臀部・腹筋に効果的な刺激が入ります。

まずは明日の朝、「レッグレイズ10回」だけやってみてください。ベッドから出る前の1分が、運動習慣の種になります。

  • 低負荷の自重トレーニングでも疲労まで行えば筋肥大効果は高負荷と同等(Schoenfeld et al., 2017)
  • 自重プッシュアップはベンチプレスと同等の筋力向上をもたらす(Calatayud et al., 2015)
  • グルートブリッジ系の動作は大臀筋のEMG活性がスクワットより高い(Contreras et al., 2015)
  • 8週間の自重トレーニングでフリーウエイトと同等の筋肉サイズ・筋力改善が確認(Ogawa et al., 2023)
  • 朝の運動は体内時計のリセットに機能し代謝のベースラインを高める(Gabriel & Zierath, 2019)

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営業時間AM 9:00 ~ PM 23:00(不定休)
電話070-1460-0990
公式サイトhttps://thefitness-personal.jp/
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参考文献・科学的根拠

  1. 1Schoenfeld BJ, Grgic J, Ogborn D, Krieger JW. “Strength and Hypertrophy Adaptations Between Low- vs. High-Load Resistance Training: A Systematic Review and Meta-analysis.” J Strength Cond Res. 2017 Dec;31(12):3508-3523. doi:10.1519/JSC.0000000000002200. 低負荷のトレーニングでも疲労まで行えば筋肥大効果は高負荷と同等であることを確認したメタ分析(21研究)。ベッド筋トレの効果の根拠として参照。 PMID:28834797
  2. 2Gabriel BM, Zierath JR. “Circadian rhythms and exercise — re-setting the clock in metabolic disease.” Nat Rev Endocrinol. 2019 Apr;15(4):197-206. doi:10.1038/s41574-018-0150-x. 朝の運動が概日リズムのリセットに機能し代謝を最適化する可能性をレビュー。朝のベッド筋トレが代謝に与える効果の根拠として参照。 PMID:30655625
  3. 3Calatayud J, Borreani S, Colado JC, et al. “Bench press and push-up at comparable levels of muscle activity results in similar strength gains.” J Strength Cond Res. 2015 Jan;29(1):246-253. doi:10.1519/JSC.0000000000000589. 自重プッシュアップ(弾性バンド負荷)とベンチプレスが同等の筋活動レベルで同等の筋力向上を示した研究。自重トレーニングの有効性の根拠として参照。 PMID:24983847
  4. 4Contreras B, Vigotsky AD, Schoenfeld BJ, et al. “A Comparison of Gluteus Maximus, Biceps Femoris, and Vastus Lateralis Electromyographic Activity in the Back Squat and Barbell Hip Thrust Exercises.” J Appl Biomech. 2015 Dec;31(4):452-458. doi:10.1123/jab.2014-0301. ヒップスラスト(グルートブリッジの発展形)がスクワットよりも大臀筋の平均EMG活性が有意に高いことを確認。グルートブリッジの臀部効果の根拠として参照。 PMID:26214739
  5. 5Ogawa M, Hashimoto Y, Mochizuki Y, et al. “Effects of free weight and body mass-based resistance training on thigh muscle size, strength and intramuscular fat in healthy young and middle-aged individuals.” Exp Physiol. 2023 Jul;108(7):975-985. doi:10.1113/EP090655. 30〜64歳の健康な成人を対象に8週間の自重トレーニング(レッグレイズ・スクワット・ランジ・プッシュアップ等)がフリーウエイトと同様に筋肉サイズ・筋力を改善することを確認。ベッド筋トレの筋肥大効果の根拠として参照。 PMID:37133323