💪 トレーニング科学 & プログラム設計

PPL法(Push・Pull・Legs)週5分割プログラム完全ガイド|中級者向け最強メニュー

📅 2026年3月14日 ✍ Yukkey(NESTA-PFT/SFT) 📍 調布市パーソナルジム THE FITNESS
Yukkey(NESTA-PFT / SFT 認定)
LA 17年指導 ・ NABBA GPF 2025 優勝 ・ 調布市 THE FITNESS 代表
📌 この記事でわかること
ターゲット
中級者(経験6ヶ月〜)向け
週2回の刺激
全筋群を週2サイクルで刺激
科学的根拠
Schoenfeld 2016 等査読済み研究準拠
効果
停滞を打破・筋肥大を加速

「週5で筋トレしたいけど何をどの順番でやればいい?」——PPL法なら全筋群を週2回効率的に鍛えられます。Push(胸・肩・三頭)・Pull(背中・二頭)・Legs(下半身)の3カテゴリを週5日に配置するこの分割法は、科学的研究が示す「各筋群週2回刺激」の優位性を実践できる設計です。各曜日の具体的メニュー・重量・セット数・休息日の組み方まで、調布THE FITNESSの17年の指導経験をもとに完全解説します。

01 BASICS PPL法って本当に週5でやっていいの?

PPL法とは何か?3分でわかる基本原則

PPL法(Push-Pull-Legs)は、筋群を「押す動作(Push)」「引く動作(Pull)」「脚(Legs)」の3つに分類する分割トレーニング法です。

カテゴリ 主な筋群 代表種目
Push(プッシュ) 大胸筋・三角筋・上腕三頭筋 ベンチプレス・ショルダープレス・ディップス
Pull(プル) 広背筋・僧帽筋・菱形筋・上腕二頭筋 懸垂・ケーブルロウ・バーベルロウ・カール
Legs(レッグス) 大腿四頭筋・ハムストリングス・臀筋・ふくらはぎ スクワット・デッドリフト・レッグプレス

週5分割が「中級者に最適」な理由(週3・週4との比較表)

頻度 各筋群への刺激回数/週 適正レベル メリット/デメリット
週3 PPL 1回 初〜中級者 回復余裕あり / 筋肥大刺激が不十分になりやすい
週4 PPL 1〜2回(不均一) 中級者 バランス型 / 曜日設定が複雑になる
週5 PPL 週2回(均一) 中級者 ← 最適 筋肥大最大化 / 回復余地あり
週6 PPL 2回 上級者 最高頻度 / 回復管理が難しい

科学研究が示す「各筋群週2回刺激」の優位性

Schoenfeld ら(2016)のメタアナリシスは、各筋群を週2回以上鍛えることが週1回より筋肥大効果が優れていると結論付けています(PMID: 27102172)。週5 PPL法はこの「週2回刺激」を自然に実現できる最も効率的な設計です。

02 PROGRAM DESIGN 週5 PPLプログラムの全体設計

曜日別スケジュール例(月〜金 / 火〜土)

2種類のスケジュールパターンをご紹介します。生活リズムに合った方を選んでください。

パターンA:月〜金スケジュール

MON
Push A
胸・肩・三頭
TUE
Pull A
背中・二頭
WED
Legs A
下半身全体
THU
Push B
胸・肩・三頭
FRI
Pull B
背中・二頭

※ 土・日:完全休息 or アクティブリカバリー(ウォーキング等)

パターンB:火〜土スケジュール(週末も活動したい方向け)

曜日
メニュー REST Push A Pull A Legs A Push B Pull B REST

Push A / Push B・Push の配置ロジック

  • A(1サイクル目):メインコンパウンドに集中。高強度・低〜中レップで神経系を強化
  • B(2サイクル目):アイソレーション比率を高め、代謝ストレスと筋肥大を最大化
  • Legsは週1回:脚は最も大きな筋群で回復に48〜72時間以上かかるため、週1回配置が基本。週6移行時に2回へ増加
  • Push→Pull→Legs の順番:前日に使った筋群が翌日に主動筋にならない配置。三頭筋(Push)→広背筋(Pull)は同じ腕の動作でも主動筋が異なるため問題なし

03 PUSH DAY Push(プッシュ)デイ|胸・肩・三頭筋メニュー

Push A(月・コンパウンド重視)

種目タイプセット×レップインターバル備考
バーベルベンチプレス 複合 4 × 4〜6 3分 1RM の 75〜85%
インクライン DBプレス 複合 3 × 8〜10 2分 上部大胸筋を強調
バーベルショルダープレス 複合 4 × 6〜8 2.5分 三角筋前部・中部
サイドレイズ 単関節 3 × 12〜15 1分 肘を軽く曲げて実施
ケーブルトライセップスプッシュダウン 単関節 3 × 12〜15 1分 肘を固定して肘伸展

Push B(木・アイソレーション強化)

種目タイプセット×レップインターバル備考
ダンベルフラットプレス 複合 4 × 8〜12 2分 可動域を最大化
ペックデック(ケーブルフライ) 単関節 3 × 12〜15 1.5分 収縮位で1秒ホールド
DB アーノルドプレス 複合 3 × 10〜12 1.5分 三角筋3頭を刺激
ケーブルサイドレイズ 単関節 3 × 15〜20 1分 ストレッチ強調
オーバーヘッドトライセップスエクステンション 単関節 3 × 12〜15 1分 長頭を強調
⚠️ 中級者がやりがちなNG例
  • ベンチプレスで肩甲骨を寄せずに行う(肩への負担増大・大胸筋が使えない)
  • ショルダープレスで腰を反らせすぎる(腰椎への圧迫リスク)
  • サイドレイズで反動を使いすぎる(三角筋ではなく僧帽筋が主に働く)

04 PULL DAY Pull(プル)デイ|背中・二頭筋メニュー

Pull A(火・懸垂・バーベルロウ中心)

種目タイプセット×レップインターバル備考
ウェイテッドチンアップ(懸垂) 複合 4 × 4〜6 3分 自重が余裕なら加重
バーベルベントオーバーロウ 複合 4 × 6〜8 2.5分 腰背部もウォームアップ必須
ケーブルロウ 複合 3 × 10〜12 2分 肩甲骨を引き寄せる
フェイスプル 単関節 3 × 15〜20 1分 三角筋後部・回旋腱板保護
バーベルバイセップスカール 単関節 3 × 10〜12 1分 肘を固定して上腕二頭筋に集中

Pull B(金・ラット系+二頭強化)

種目タイプセット×レップインターバル備考
ラットプルダウン(ワイドグリップ) 複合 4 × 8〜10 2分 広背筋の幅を強調
シングルアームDBロウ 複合 3 × 10〜12 1.5分 体幹安定・可動域最大化
ストレートアームプルダウン 単関節 3 × 12〜15 1分 広背筋の収縮を意識
リアデルトフライ 単関節 3 × 15〜20 1分 三角筋後部を徹底的に
インクラインカール(DB) 単関節 3 × 10〜12 1分 ストレッチ強調で二頭筋長頭

二頭筋へのタイミング:Pull Aでバーベルカール(高重量)、Pull Bでインクラインカール(ストレッチ重視)とバリエーションを持たせることで、上腕二頭筋を週2回・異なる刺激で鍛えられます。

05 LEGS DAY Legs(レッグス)デイ|下半身メニュー

Legs A:下半身全体(週に1回)

種目タイプセット×レップインターバル主な筋群
バーベルスクワット 複合 4 × 5〜8 3分 大腿四頭筋・臀筋・脊柱起立筋
ルーマニアンデッドリフト(RDL) 複合 3 × 8〜10 2.5分 ハムストリングス・臀筋
レッグプレス 複合 3 × 10〜15 2分 大腿四頭筋(スクワット補完)
レッグカール(ライイング) 単関節 3 × 12〜15 1.5分 ハムストリングス単独強化
レッグエクステンション 単関節 3 × 12〜15 1.5分 大腿四頭筋の仕上げ
スタンディングカーフレイズ 単関節 4 × 15〜20 1分 腓腹筋・ヒラメ筋

脚トレを週2回こなすための疲労管理法

Legs日の翌日は必ずPushまたはPull(上半身)を配置し、最低48時間の回復時間を確保してください。週6 PPLに移行してLegsを週2回にする場合は、Legs A(スクワット主体)とLegs B(RDL・ハム主体)に分けることで同じ筋群への過負荷を防げます。
  • スクワット後48時間は階段の上り下り・長時間歩行を最小化する
  • 就寝前にBCAAを摂取し、睡眠中の筋タンパク質分解を抑制する
  • 翌日の背中トレ(Pull)はデッドリフトを避け、ラットプルダウン・ロウ系主体にする
  • 2週間以上スクワット重量が停滞する場合は脚日の前日に完全休息を設ける

06 LOAD SETTING 重量・ボリューム設定の科学的基準

中級者の1RMの求め方と各日の負荷設定

1RM(1回最大重量)を把握することが科学的プログラム設計の出発点です。実際に1RMテストをしなくても推定1RM計算式(Epley式)で算出できます。

📐 推定1RM計算式(Epley式)

1RM = 使用重量 × ( 1 + 反復回数 ÷ 30 )

例:80kg × 8回できた場合 → 80 × (1 + 8/30) ≒ 80 × 1.27 ≒ 約101kg

HIGH INTENSITY
75〜85%
コンパウンド種目(ベンチ・スクワット)の1セット目。4〜6レップ。神経系強化と筋力アップに最適
MID INTENSITY
65〜75%
コンパウンド2〜4セット目・アイソレーション。8〜12レップ。筋肥大ゾーン(メカニカルテンション最大化)
PUMP / FINISHER
50〜65%
アイソレーション種目の仕上げ。12〜20レップ。代謝ストレスと筋肉ポンプで筋肥大シグナルを追加

漸進性過負荷を6週間で組む具体例

ベンチプレス例重量変数
1〜2週目ベースライン確立80kg × 5回 × 4setフォーム固め
3〜4週目レップ数増加80kg × 7回 × 4set+2rep/set
5〜6週目重量増加82.5kg × 5回 × 4set+2.5kg
7週目(推奨)ディロード65kg × 8回 × 3set強度50〜60%に低下

オーバートレーニングを避けるディロードの組み込み方

4〜6週間のPPL週5実施後、1週間のディロード(強度50〜60%、セット数削減)を挟むことを強く推奨します。ディロードは筋肉を落とすどころか、神経系の疲労を回復させることで次のサイクルで重量が伸びる「スーパーコンペンセーション」を引き出す戦略的休息です。詳しくはディロードの科学記事をご参照ください。

07 TROUBLESHOOTING よくある失敗と解決策

脚をさぼりたくなったときの対処法

  • スクワットを最初の種目に置く:体力・集中力がある1種目目に最も大変なスクワットを配置すると達成率が上がる
  • 目標重量を記録する:前回のログを見て「+2.5kg」という具体的な目標があると実施率が高まる
  • 下半身ビフォーアフターを可視化:大腿周囲径や脚の種目記録をグラフ化することでモチベーションが維持される

Push日の翌日にPull日でも肩を使う問題

💡 よくある懸念:Push翌日のPullで肩が疲れない?

Push(ベンチ・ショルダープレス)で三角筋前部を使い、翌日Pull(懸垂)で三角筋後部・肩甲骨周囲を使うため、実際には異なる部位が主役になります。懸垂はリアデルト・広背筋主体。フェイスプルを必ずPull日に入れることで三角筋後部の回旋腱板を補強し、肩の疲労・怪我リスクを下げられます。

停滞したときの変数変更チェックリスト

+5kg
重量を増やす
(2.5〜5kg刻み)
+1〜2rep
レップ数を増やす
(同重量)
+1set
セット数を追加
(ボリューム増加)
変更種目
種目バリエーションを変えて新鮮な刺激

08 ABOUT GYM THE FITNESS|調布市のパーソナルジム

PPL週5プログラムの設計から遺伝子検査に基づいたトレーニング最適化まで、NESTA認定トレーナーが個別にサポート。調布・府中・狛江・三鷹・世田谷・稲城の方々の停滞打破をお手伝いしています。

店舗名THE FITNESS(ザ・フィットネス)
住所東京都調布市国領町4-51-6 アムール国領 B1F
電話070-1460-0990
営業時間09:00〜23:00(年中無休)
対応エリア調布市・府中市・狛江市・三鷹市・世田谷区・稲城市
資格・実績NESTA-PFT / SFT|NABBA GPF 2025 優勝|LA指導歴17年
公式サイトhttps://thefitness-personal.jp/
Instagram@thefitness.chofu
初回体験予約無料体験を予約する →

まとめ:PPL法週5は中級者が停滞を打破するための最強フレームワーク

PPL週5分割の本質は「各筋群を週2回・異なる強度・バリエーションで刺激する」ことにあります。Schoenfeld(2016)のメタアナリシスが示す通り、週2回の筋群刺激は週1回と比較して筋肥大効果が優れています。Push A/B、Pull A/B のA・Bバリエーションにより、コンパウンド主体の高強度日とアイソレーション主体の代謝ストレス日を交互に配置することで、筋肉に多角的な刺激を与えられます。

重要なのは漸進性過負荷の記録です。重量・レップ・セット数のいずれかを毎2〜3週間で進める意識を持ち続けることが、PPLを「ただこなすだけ」から「筋肥大を加速させるプログラム」にする鍵です。4〜6週ごとのディロードを必ず組み込み、長期的に停滞なく成長を続けましょう。

THE FITNESSでは遺伝子検査(ACTN3型・速筋/遅筋の割合)に基づいて、あなたに最適な重量設定・レップ数・インターバルを個別設計しています。「PPLをやってみたが効果が出ない」という方もお気軽にご相談ください。

よくある質問(FAQ)

週5 PPLと週6 PPLはどっちがいい?
中級者には週5 PPL(5日トレーニング+2日休息)が最適です。週6 PPLは各筋群に週2回の刺激を与えられますが、疲労の蓄積が大きく、回復が追いつかなくなるリスクがあります。週5では月〜金または火〜土のサイクルで、週に1〜2サイクルを回せ、持続性が高まります。まず週5で3〜6週間継続し、回復に問題がなければ週6に移行するのが安全なステップアップ法です。
初心者でもPPL週5はできますか?
推奨しません。PPL週5は1日あたりの種目数・セット数が多く、フォームが定まっていない初心者には怪我リスクが高い設計です。初心者は週3回の全身法(BIG3ベース)で3〜6ヶ月間、基礎筋力とフォームを固めてからPPL分割に移行するのが科学的に正しい順序です。目安は「ベンチプレス体重×0.8倍・スクワット体重×1倍が安定してできる」レベルです。
女性にもPPLは有効ですか?
有効です。PPL法はホルモンバランスに関わらず筋肥大・筋力向上に有効な構造を持ちます。ただし女性の場合、脚・臀部の発達を重視する場合はLegsデイを週1回追加し「Push/Pull/Legs/Push/Legs」の変形スケジュールにすると効果的です。テストステロンの分泌量が男性より少ないため「ムキムキになりすぎる」心配は無用で、引き締まったボディラインの形成に特に適した分割法です。
PPL週5で停滞したらどうすればいいですか?
まず「漸進性過負荷」ができているかを確認してください。同じ重量・レップでトレーニングを続けていると3〜4週間で停滞します。対策は①重量を2.5〜5kg増やす②同重量でレップ数を1〜2回増やす③セット数を1セット追加する④種目を変えて刺激のバリエーションを増やす、の4つです。それでも停滞する場合は、1週間のディロード(強度50〜60%に落とす)を挟んでから再スタートすることで多くの場合突破できます。
PPLではプロテインをどのくらい摂取すればいいですか?
週5回のPPLトレーニングを実施する中級者の場合、体重1kgあたり1.6〜2.2gのタンパク質摂取が科学的に推奨されています(ISSN推奨値)。体重70kgなら112〜154g/日が目安です。1食30〜40gを3〜4回に分けて摂取するのが吸収効率の観点から最適です。トレーニング後30分以内(いわゆるゴールデンタイム)にプロテイン20〜40gを摂ることで筋タンパク質合成が最大化されます。

📚 参考文献・科学的根拠

  1. 1 Schoenfeld BJ, Ogborn D, Krieger JW. “Effects of Resistance Training Frequency on Measures of Muscle Hypertrophy: A Systematic Review and Meta-Analysis.” Sports Med, 2016;46(11):1689–1697. https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/27102172/
  2. 2 Schoenfeld BJ, Grgic J, Krieger J. “How many times per week should a muscle be trained to maximize muscle hypertrophy? A systematic review and meta-analysis.” J Sports Sci, 2019;37(11):1286–1295. https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/30558493/
  3. 3 Krieger JW. “Single vs. Multiple Sets of Resistance Exercise for Muscle Hypertrophy: A Meta-Analysis.” J Strength Cond Res, 2010;24(4):1150–1159. https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/20300012/
  4. 4 NSCA(全米ストレングス&コンディショニング協会)「NSCAパーソナルトレーナーのための基礎知識 第2版」– 分割トレーニングとプログラム設計の科学的根拠。 https://www.nsca-japan.or.jp/
  5. 5 Ochi E, Maruo M, at el. “Higher Training Frequency Is Important for Gaining Muscular Strength Under Volume-Matched Training.” Front Physiol, 2018;9:744. https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC6036131/