「トレーニングをしているのに疲れが抜けにくい」「筋肉痛がなかなか取れない」という場合、食事の抗酸化物質が不足している可能性があります。この記事では、筋トレと抗酸化物質の関係を成分ごとに整理し、目的に合わせた選び方と実践的な摂り方を解説します。

01 MECHANISM筋トレで活性酸素が増える理由

運動強度と酸化ストレスの関係

筋トレ中は酸素消費量が安静時の数倍〜数十倍に増加します。酸素からエネルギー(ATP)を産生するミトコンドリアの電子伝達系では、副産物として活性酸素(ROS:Reactive Oxygen Species)が必然的に発生します。運動強度が高いほど、産生されるROSの量も増加します。また高強度の筋トレではカテコールアミン(アドレナリン等)の分泌増加も起こり、これも活性酸素産生を促進します。

適度な活性酸素は、筋肉の適応シグナル(筋肥大・ミトコンドリア生合成の促進)に関与しており、完全に除去すべきものではありません。問題は産生量が抗酸化能力を大きく超えた「酸化ストレス過剰」の状態です。これが筋肉の損傷・回復遅延・慢性疲労の原因となります。

抗酸化物質と老化防止の全体像を見る

活性酸素が筋肉回復に与える影響

過剰な活性酸素は、筋細胞膜の脂質(不飽和脂肪酸)を酸化させる脂質過酸化を引き起こします。また筋タンパク質・DNA・ミトコンドリアを直接損傷し、筋肉痛(DOMS)の遷延・筋タンパク質合成の阻害・ミトコンドリア機能低下につながります。コルチゾール(ストレスホルモン)の過剰分泌も促進され、筋タンパク質の分解(カタボリズム)が進みやすくなります。

抗酸化物質が必要になる3つの場面

💪
高強度トレーニング後の回復
高強度筋トレ・HIITの翌日〜48時間。酸化ダメージによる筋肉痛の軽減・CK(筋損傷マーカー)の早期回復に抗酸化物質が関与します。
🏃
持久力系種目のパフォーマンス
ランニング・サイクリング・水泳など持続的有酸素運動中。アスタキサンチン・CoQ10が乳酸蓄積抑制・持久力に関する研究データが蓄積されています。
🔁
高頻度トレーニングの継続
週4〜6回のハードトレーニングを継続する場合。コルチゾール上昇の慢性化→筋分解・免疫低下を防ぐためビタミンC等が有用です。
🍎
食事の質が低下しているとき
カロリー制限中・外食が多い時期・食事のバリエーションが少ないとき。抗酸化物質は不足しやすく、特に意識して補うことが重要です。

02 TOP 10 COMPONENTS筋トレに役立つ抗酸化物質10選

1
ビタミンC(L-アスコルビン酸)|コルチゾール抑制とコラーゲン合成
水溶性抗酸化物質 / 1日推奨:100mg(日本人食事摂取基準) / 運動時は200〜1000mgが研究対象

ビタミンCは水溶性環境で直接活性酸素を消去し、酸化されたビタミンEを再生する役割も担います。筋トレとの関係では、高強度運動後のコルチゾール(筋分解ホルモン)上昇を抑制する効果が複数の研究で確認されています。Peters et al.(2001)のウルトラマラソン後RCTでは、1500mg/日のビタミンC群で直後のコルチゾール値がプラセボ群より有意に低かったことが報告されています。

また、腱・靭帯・骨のコラーゲン合成にビタミンCは不可欠です。トレーニング後の腱・関節保護の観点からも重要な成分です。

ピーマンパプリカキウイブロッコリーレモンアセロラ
Peters EM et al., Int J Sports Med. 2001;22(7):537-43. PMID:11590482
2
ビタミンE(トコフェロール)|細胞膜保護と炎症コントロール
脂溶性抗酸化物質 / 1日推奨:6〜7mg(日本人食事摂取基準) / 高用量(400IU以上)は逆効果の報告あり

脂溶性の抗酸化物質で、細胞膜のリン脂質二重層に取り込まれ、脂質過酸化の連鎖反応を断ち切る役割を持ちます。筋細胞膜の保護に直接作用し、筋損傷マーカー(CK値)の低下に寄与します。ビタミンCと協働して抗酸化作用を発揮します(ビタミンCがビタミンEを再生)。

ただし高用量(400IU以上)のサプリメントでは、逆に酸化促進作用や筋肥大シグナルの阻害が報告されています。食事からの摂取と通常用量のサプリが推奨されます。

アーモンドひまわり油アボカドナッツ類うなぎ
3
ベータカロテン(ビタミンA前駆体)|免疫低下を防ぐ
脂溶性 / 体内でビタミンAに変換 / 1日の目安:3.6mg β-カロテン相当

ベータカロテンは一重項酸素の消去に特に優れたカロテノイド系抗酸化物質です。体内でビタミンAに変換され、免疫機能・粘膜保護・夜間視力維持に関与します。高強度トレーニングは一時的な免疫低下(「オープンウィンドウ効果」)を引き起こしますが、ベータカロテンを含む抗酸化栄養素の摂取が免疫機能の維持に寄与します。

緑黄色野菜に豊富で、油脂と一緒に摂取することで吸収率が高まります(脂溶性成分のため)。

にんじんほうれん草小松菜かぼちゃブロッコリー
4
セレン|グルタチオンペルオキシダーゼ(GPx)を構成するミネラル
ミネラル系抗酸化物質 / 1日推奨:30μg(日本人食事摂取基準) / 過剰摂取注意(上限400μg)

セレンは体内最大の抗酸化酵素「グルタチオンペルオキシダーゼ(GPx)」の活性中心を構成するミネラルです。セレンが不足するとGPxの機能が低下し、過酸化水素・脂質ヒドロペルオキシドの分解が滞ります。特に高強度運動時はGPxの需要が増加するため、セレンの摂取が重要になります。

マグロ・鶏胸肉・卵・ブラジルナッツ(ブラジルナッツ1〜2粒で1日の必要量を満たせます)が主要供給源です。ただし過剰摂取は毒性があるため注意が必要です。

マグロ鶏胸肉ブラジルナッツまいわし
5
ポリフェノール(アントシアニン・ケルセチン等)|筋肉の酸化ダメージ軽減と回復促進
植物性ポリフェノール群 / 多種多様な構造を持つ / ブルーベリー・チェリー・緑茶等に豊富

ポリフェノールは植物に含まれる総称で、アントシアニン(ブルーベリー)・ケルセチン(タマネギ)・レスベラトロール(赤ワイン)・クルクミン(ターメリック)など数千種類が存在します。筋トレとの関係では、運動誘発性筋損傷(EIMD)後の炎症マーカー(IL-6・CK)の低下・DOMs(遅発性筋肉痛)の軽減・筋グリコーゲン回復の促進などが報告されています。特にタートチェリー(サクランボ)エキスは複数のRCTで筋肉痛軽減・回復促進が確認されています。

ポリフェノールを含む食材を使った筋肉回復レシピ
ブルーベリータートチェリー緑茶(カテキン)タマネギぶどうダークチョコレート
6
リコピン|トマトに豊富・脂質の酸化を防ぐカロテノイド
カロテノイド系 / 1日推奨:15〜30mg(研究で使用された量)/ 加熱により吸収率が向上

リコピンはトマトの赤色を作るカロテノイドで、一重項酸素の消去能がβカロテンの約2倍と報告されています。脂質の酸化(脂質過酸化)を抑制し、特に低密度リポタンパク質(LDL)の酸化変性を防ぐ作用が研究されています。筋トレ文脈では、運動後の脂質酸化マーカー(MDA)の低下に寄与する可能性があります。

リコピンは脂溶性のため、オリーブオイルや肉料理と一緒に摂取すると吸収率が向上します。また加熱調理(トマトソース・トマト缶)によりリコピンが細胞壁から遊離し、生食より吸収されやすくなります。

トマト(加熱)トマトジューストマト缶スイカグレープフルーツ(ピンク)
7
カテキン(EGCG)|脂質代謝とトレーニング持久力への影響
ポリフェノール(フラバノール系) / 緑茶に特に豊富 / 1日300〜700mgEGCGが研究対象

緑茶のカテキン(特にエピガロカテキンガレート:EGCG)は、活性酸素消去・Nrf2経路活性化による内因性抗酸化能力の向上・脂肪酸酸化(脂質代謝)の促進など多面的な作用が報告されています。複数の研究でトレーニング中の脂肪燃焼効率向上・炎症マーカー(IL-6・TNF-α)の低下が確認されています。また有酸素運動との組み合わせで持久力指標に好影響を与えるメタ分析も存在します。

緑茶1〜2杯(約200ml)で約100〜150mgのカテキンを摂取できます。空腹時や高濃度(濃いお茶)は胃への刺激が強いため、食後や薄めで飲むと続けやすいです。

緑茶抹茶煎茶玉露
8
アスタキサンチン|持久力・乳酸蓄積抑制に関する研究データ
カロテノイド系(脂溶性) / ビタミンEの約550倍の抗酸化力(特定反応での比較)/ 1日4〜12mgが研究使用量

アスタキサンチンはヘマトコッカス藻由来のカロテノイドで、水溶性・脂溶性両環境で抗酸化作用を発揮できる特殊な構造を持ちます。筋トレ関連では、Nakanishi et al.(2022)の16週間RCTで、アスタキサンチン補充群が歩行距離の向上と乳酸産生の有意な低下を示しました。また Wang et al.(2023)のマウス研究ではHIIT中の酸化ストレス抑制とミトコンドリア生合成促進が確認されています。

ただし、筋損傷マーカーへの影響については研究間でばらつきがあり(Waldman et al., 2023は有意差なし)、エビデンスは継続的に蓄積されている段階です。持久系・有酸素トレーニングへの恩恵がより一貫して報告されています。

持久力向上を目的とした有酸素運動の取り入れ方
鮭・サーモンえび・かにいくら金目鯛マス
Nakanishi R et al., Int J Environ Res Public Health. 2022;19(20):13492. PMID:36294075
9
コエンザイムQ10(CoQ10・ユビキノン)|ミトコンドリアのエネルギー産生サポート
脂溶性 / 体内合成可能(加齢とともに低下)/ 1日30〜300mgが研究使用量 / 食事での摂取量は少量

CoQ10はミトコンドリアの電子伝達系において電子の受け渡し役(補酵素Q)として機能し、ATPの産生に不可欠です。還元型(ユビキノール)は強力な脂溶性抗酸化物質として細胞膜・ミトコンドリア膜を保護します。28のRCTを統合したメタ分析(2024)では、CoQ10補充がCK・LDH・ミオグロビン・MDA(酸化ストレスマーカー)を有意に低下させることが示されました(PMID:38479900)。特に100mg/日増加ごとにCKが−23.07 IU/L低下するという用量依存的な関係も確認されています。

体内合成量は40代以降に顕著に低下するため、中高年のトレーニーには特にサプリによる補完が有益です。吸収率向上のため脂質(食事)と一緒に摂取することが推奨されます。

マグロ(赤身)牛肉鶏肉大豆いわし
System review & meta-analysis. 28 RCTs, n=830. PMID:38479900
10
グルタチオン|体内で合成される「マスター抗酸化物質」
トリペプチド(グリシン・システイン・グルタミン酸)/ 体内合成型 / 前駆体(システイン・グリシン)の摂取で合成をサポート

グルタチオンは体内で合成される最も重要な内因性抗酸化物質で、「マスター抗酸化物質」とも称されます。直接的な活性酸素消去のほか、他の抗酸化物質(ビタミンC・Eなど)を再生する機能を持ちます。高強度運動後はグルタチオンの消費が急増し、慢性的に枯渇すると免疫低下・疲労蓄積につながります。

グルタチオン自体は経口摂取で十分に吸収されにくいため、前駆体となるシステイン(卵・鶏胸肉・ニンニク)・グリシン(ゼラチン・骨スープ)を食事から補給する方が現実的です。十分なプロテイン摂取が体内のグルタチオン合成を支えます。

卵(システイン)鶏胸肉(システイン)ニンニクアボカドアスパラガス
エルゴチオネインの抗酸化作用と摂取量を詳しく見る

03 COMPARISON各成分の比較早見表(目的別の選び方)

筋肉痛・回復を早めたい場合

回復重視ならポリフェノール(タートチェリー・ブルーベリー)・ビタミンC・CoQ10の組み合わせが最もエビデンスが整っています。特に高強度・エキセントリック収縮を伴う筋トレ(筋肉痛が出やすいトレーニング)後の栄養補給に意識して取り入れましょう。

持久力・スタミナを高めたい場合

持久力重視ならアスタキサンチン・カテキン・CoQ10が主要な選択肢です。アスタキサンチンは持続的な有酸素運動能力と乳酸産生抑制への影響が研究されており、長時間のランニングやサイクリングに関心がある方に有用です。

怪我予防・関節保護を重視する場合

腱・靭帯・関節保護ならビタミンC(コラーゲン合成)・ベータカロテン(免疫・粘膜保護)・ポリフェノール(抗炎症)が主軸です。40代以降のトレーニーは関節への負担が増えやすいため、ビタミンCを運動後に意識的に摂取する習慣が有益です。

成分筋肉痛・回復持久力・乳酸コルチゾール抑制怪我予防手軽さ
ビタミンC●●●●●●●●●●●◎ 食事で容易
ビタミンE●●●●●●○ 食事で可(高用量注意)
ポリフェノール●●●●●●●●●◎ 食事で容易
アスタキサンチン●●●●●△ サプリが現実的
CoQ10●●●●●△ 40代以降はサプリ推奨
カテキン●●●●◎ 緑茶で容易
ベータカロテン●●◎ 食事で容易
グルタチオン●●●●●●△ 前駆体を食事から
リコピン○ 加熱トマトで可
セレン●●○ ナッツ・魚で可

●●●:複数のRCT・SR等でエビデンスが比較的一貫 / ●●:一部の研究で確認 / ●:理論的根拠あり・研究継続中 ※個人差あり

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04 MEAL STRATEGY食事から摂る方法とタイミング

トレーニング前後で意識したい食材の組み合わせ

🏋️
トレーニング前(1〜2時間前)
緑茶(カテキン)+ブルーベリー(アントシアニン)でROSへの備えを高める。空腹時はコルチゾールが上がりやすいため、ビタミンCを含む食材(果物・パプリカ)と炭水化物を合わせて摂取。
🥗
トレーニング後(30〜60分以内)
プロテイン(システイン補給→グルタチオン前駆体)+ビタミンC豊富な食材(キウイ・パプリカ)+ポリフェノール(ブルーベリー)。コルチゾール上昇を速やかに抑える。
🍽️
夕食・回復ミール
鮭(アスタキサンチン)+ほうれん草(β-カロテン・鉄)+トマト(リコピン)の組み合わせが理想。脂溶性成分(アスタキサンチン・リコピン・β-カロテン)はオリーブオイル少量と一緒に調理。
🌙
就寝前・翌朝
CoQ10は脂質と一緒に夕食時が吸収効率が高い。翌朝はカテキン(緑茶)+フルーツ(ビタミンC)で抗酸化物質の朝補給ルーティンを確立。
たんぱく質と抗酸化物質を組み合わせた食事設計

抗酸化物質を含む食品リスト(成分別)

以下の食材を週の食事計画に組み込むことで、主要な抗酸化物質を食事から補給できます。

  • ビタミンC赤・黄パプリカ(最高クラス)・ブロッコリー・キウイ・ピーマン・いちご
  • ビタミンEアーモンド・ひまわり油・アボカド・かぼちゃ・うなぎ
  • β-カロテンにんじん・ほうれん草・かぼちゃ・小松菜・モロヘイヤ
  • ポリフェノールブルーベリー・タートチェリー・赤ワイン少量・ダークチョコレート・緑茶・ぶどう
  • アスタキサンチン鮭・サーモン・えび・かに・いくら・ますの卵
  • CoQ10マグロ赤身・牛肉・豚肉・大豆・いわし・ブロッコリー
  • カテキン緑茶(煎茶・抹茶・玉露)・紅茶
  • セレンマグロ・鶏胸肉・卵・ブラジルナッツ(1〜2粒で1日量)

サプリメントで補う場合の注意点

⚠️ 過剰摂取の注意:「多いほど良い」は誤り

特にビタミンE(400IU以上/日)は酸化促進・筋肥大シグナル阻害が報告されています。ビタミンA(過剰は肝障害)・セレン(過剰は毒性)も上限値を厳守してください。抗酸化サプリはあくまで食事の補完であり、食事の質を高めることが最優先です。ベースを食事で作り、不足分のみサプリで補う考え方を持ちましょう。

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よくある質問(FAQ)

抗酸化サプリはトレーニング直後に飲まない方がいいって本当ですか?
「高用量の抗酸化サプリが筋肥大の適応反応を妨げる可能性がある」という研究が一部あります(特に高用量ビタミンEやビタミンCの研究)。ただしこれは食事レベルの量ではなく非常に高用量での話です。通常の食事や推奨量のサプリであれば問題はないとされています。むしろ食事からブルーベリー・キウイ・野菜を摂ることは回復をサポートします。極端な高用量単一成分サプリより、多様な食事からバランスよく摂取することが優先です。
ポリフェノールとビタミンCはどちらを優先すれば良いですか?
優先順位をつけるよりも「組み合わせる」ことが重要です。ビタミンCは水溶性でコルチゾール抑制・コラーゲン合成に直接作用し、ポリフェノールはより幅広い抗炎症・抗酸化作用を持ちます。両者は相乗的に機能するため、運動後にキウイ+ブルーベリーを一緒に摂るのが実践的な方法です。
プロテイン・BCAAと一緒に摂っても問題ありませんか?
問題ありません。むしろ運動後のプロテイン摂取時にビタミンCやポリフェノールを含む食材(フルーツ・野菜)を加えることで、コラーゲン合成支援・炎症軽減の相乗効果が期待できます。プロテインシェイクにブルーベリーを混ぜる・飲む前後にキウイを1個食べるなどの習慣が実践的です。
食事だけで必要量を摂れますか?
トレーニングを行う場合、まず食事から多様な抗酸化物質を補給することが基本です。毎食に1〜2品の緑黄色野菜・果物・青魚を取り入れれば大半の成分を食事からカバーできます。ただしCoQ10は40代以降の体内合成量が低下するためサプリが有益な場合があります。アスタキサンチンも食事(鮭)から摂れますが、量を確保するにはサプリが現実的です。

まとめ——多様な食材から抗酸化物質をバランスよく摂取する

筋トレと抗酸化物質の関係において、特定の「最強成分」はなく、目的に応じた複数成分の組み合わせと継続的な食事での補給が鍵です。

  • 筋肉痛・回復:ポリフェノール(タートチェリー・ブルーベリー)+ビタミンC+CoQ10
  • 持久力・乳酸抑制:アスタキサンチン+カテキン(緑茶)+CoQ10
  • コルチゾール抑制(筋分解予防):ビタミンC(500〜1500mg水準)が最もエビデンスが強い
  • 細胞膜保護:ビタミンE(食事で400IU以下の範囲で)
  • 内因性抗酸化力:グルタチオン前駆体(システイン豊富な食品)+十分なタンパク質摂取
  • サプリの優先順位:CoQ10(40代以降)・アスタキサンチン(持久系)→過剰に頼らず食事ベースを維持
  • NG:高用量ビタミンEサプリ(400IU以上)は逆効果の報告あり

THE FITNESS|調布市のパーソナルジム

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参考文献・科学的根拠

  1. 1Peters EM, Anderson R, Nieman DC, Fickl H, Jogessar V. “Vitamin C supplementation attenuates the increases in circulating cortisol, adrenaline and anti-inflammatory polypeptides following ultramarathon running.” Int J Sports Med. 2001 Oct;22(7):537-43. doi:10.1055/s-2001-17610. 南アフリカ・ナタール大学。コムレーズ90kmマラソン参加者45名を3群(500mg/日・1500mg/日・プラセボ)にRCT。VC-1500群では直後のコルチゾール値がプラセボ群と比較して有意に低値を示した。ビタミンC×コルチゾール抑制・アドレナリン上昇抑制の主要根拠として参照。 PMID:11590482
  2. 2Davison G, Gleeson M. “Antioxidant supplementation and immunoendocrine responses to prolonged exercise.” Med Sci Sports Exerc. 2007 Apr;39(4):645-52. doi:10.1249/mss.0b013e318031303d. ラフバラ大学(英国)。健康な男性20名を4週間ビタミンC(1000mg/日)+ビタミンE(400IU/日)群とプラセボ群に無作為割り付け。2.5時間の持続的自転車運動後のコルチゾール増加が抗酸化補充群で有意に低下(約170%上昇→約120%上昇)。ビタミンC+E合わせたコルチゾール抑制効果の根拠として参照。 PMID:17414802
  3. 3Nakanishi R, Kanazashi M, Tanaka M, Tanaka M, Fujino H. “Impacts of Astaxanthin Supplementation on Walking Capacity by Reducing Oxidative Stress in Nursing Home Residents.” Int J Environ Res Public Health. 2022 Oct 18;19(20):13492. doi:10.3390/ijerph192013492. 神戸大学大学院保健学研究科。介護施設入居高齢者を対象とした16週間RCT。アスタキサンチン補充群でd-ROM(酸化ストレスマーカー)・6分歩行後の乳酸値が有意に低下し、歩行距離が有意に延伸。アスタキサンチンの持久力向上・乳酸産生抑制の根拠として参照。 PMID:36294075
  4. 4Wang Y, Chen X, Baker JS, et al. “Astaxanthin promotes mitochondrial biogenesis and antioxidant capacity in chronic high-intensity interval training.” Eur J Nutr. 2023 Apr;62(3):1453-1466. doi:10.1007/s00394-023-03083-2. Epub 2023 Jan 17. 寧波大学・香港バプテスト大学・アルスター大学。マウスにおけるアスタキサンチン補充とHIITの組み合わせ研究。アスタキサンチンが酸化ストレスを抑制しPGC-1α経路を通じたミトコンドリア生合成を促進することを確認。アスタキサンチン×ミトコンドリア機能・高強度運動の根拠として参照(動物研究)。 PMID:36650315
  5. 5Talebi S, Pourgharib Shahi MH, Zeraattalab-Motlagh S, Asoudeh F, Ranjbar M, Hemmati A, Talebi A, Wong A, Mohammadi H. “The effects of coenzyme Q10 supplementation on biomarkers of exercise-induced muscle damage, physical performance, and oxidative stress: A GRADE-assessed systematic review and dose-response meta-analysis of randomized controlled trials.” Clin Nutr ESPEN. 2024 Apr;60:122-134. doi:10.1016/j.clnesp.2024.01.015. Epub 2024 Jan 23. テヘラン大学医学部(Talebi S ら)。28のRCT・830名を統合したGRADE評価付き系統的レビュー&用量反応メタ分析。CoQ10補充がCK(WMD:−50.64 IU/L)・LDH(WMD:−52.10 IU/L)・ミオグロビン・MDAを有意に低下。100mg/日の増加ごとにCKが−23.07 IU/Lの用量依存的低下が確認された。CoQ10×筋損傷指標・酸化ストレス低下の主要根拠として参照。 PMID:38479900