【完全版】カロリー計算の基本|目標体重別の摂取カロリー設定法 – 初心者でもわかる実践ガイド

カロリー計算の基本

目次

【完全版】カロリー計算の基本|目標体重別の摂取カロリー設定法 – 初心者でもわかる実践ガイド
栄養学・科学的根拠

【完全版】カロリー計算の基本
目標体重別の摂取カロリー設定法

初心者でもわかる!科学的根拠に基づいた実践ガイド

読了時間: 12分
監修: THE FITNESS プロトレーナー
調布市・国領のパーソナルジム

なぜカロリー計算が重要なのか?

「ダイエットしているのに体重が減らない」「筋肉をつけたいのに思うように増えない」——そんな悩みを抱えていませんか?その原因の多くは、摂取カロリーと消費カロリーのバランスが適切でないことにあります。

カロリー計算は、理想の体を手に入れるための「設計図」のようなもの。正確な計算と適切な設定により、科学的に確実な結果を出すことができます。調布市のパーソナルジムTHE FITNESSでは、17年間のアメリカでの指導経験と最新の栄養学研究に基づき、95%の成功率で皆様の目標達成をサポートしています。

この記事でわかること

  • 基礎代謝量(BMR)の正確な計算方法
  • アクティビティレベル別の消費カロリー算出法
  • 減量・維持・増量それぞれの具体的なカロリー設定
  • 目標体重達成のための実践的な食事プラン
  • カロリー計算を成功させる5つのポイント

ステップ1:基礎代謝量(BMR)を理解する

基礎代謝量(BMR: Basal Metabolic Rate)とは、何もせずじっとしている状態で、生命維持のために必要な最小限のエネルギー量のことです。心臓の鼓動、呼吸、体温維持など、生きているだけで消費されるカロリーを指します。

Harris-Benedict方程式(改訂版)

男性の基礎代謝量

BMR = 13.397 × 体重(kg) + 4.799 × 身長(cm) – 5.677 × 年齢(歳) + 88.362

女性の基礎代謝量

BMR = 9.247 × 体重(kg) + 3.098 × 身長(cm) – 4.330 × 年齢(歳) + 447.593

計算例

【例1】35歳男性(体重70kg、身長175cm)

BMR = 13.397 × 70 + 4.799 × 175 – 5.677 × 35 + 88.362
= 約1,665kcal/日

【例2】30歳女性(体重55kg、身長160cm)

BMR = 9.247 × 55 + 3.098 × 160 – 4.330 × 30 + 447.593
= 約1,292kcal/日

重要な注意点

基礎代謝量は生命維持に必要な最低限のカロリーです。極端なダイエットでこれを下回る摂取カロリーにすると、筋肉量の減少、代謝の低下、ホルモンバランスの乱れなど、深刻な健康被害を招く可能性があります。

ステップ2:総消費カロリー(TDEE)を算出する

TDEE(Total Daily Energy Expenditure)は、1日の総消費カロリーのことです。基礎代謝量に日常生活や運動による消費カロリーを加えたもので、以下の式で計算します。

TDEE計算式

TDEE = BMR × アクティビティ係数

アクティビティレベル別係数

アクティビティレベル 係数 説明
座りがち 1.2 デスクワーク中心、ほとんど運動しない
軽い活動 1.375 週1〜3回の軽い運動や活動
中程度の活動 1.55 週3〜5回の中程度の運動
活発 1.725 週6〜7回の激しい運動
非常に活発 1.9 1日2回のトレーニング、肉体労働など

TDEE計算例

【例1】デスクワーク中心の35歳男性(BMR: 1,665kcal)

TDEE = 1,665 × 1.2 = 約1,998kcal/日

【例2】週3回トレーニングする30歳女性(BMR: 1,292kcal)

TDEE = 1,292 × 1.55 = 約2,003kcal/日

プロのアドバイス

アクティビティレベルの判定に迷ったら、低めの係数から始めることをお勧めします。2週間実践して体重の変化を観察し、必要に応じて調整していきましょう。THE FITNESSでは、遺伝子検査とInBodyによる精密な体組成分析で、より正確なTDEE設定をサポートしています。

ステップ3:目標別カロリー設定を行う

TDEEを基に、目標に応じた摂取カロリーを設定します。体重1kg分の体脂肪は約7,200kcalに相当するため、これを基準に計算していきます。

減量(ダイエット)の場合

健康的な減量ペースは週0.5〜1kgとされています。これは1日あたり500〜1,000kcalの削減に相当します。

摂取カロリー = TDEE – (500〜1,000kcal)

減量ペース別の目標設定

減量ペース カロリー削減量 推奨対象
緩やか(-0.5kg/週) -500kcal/日 初心者、筋肉維持重視
標準(-0.75kg/週) -750kcal/日 一般的なダイエット
積極的(-1kg/週) -1,000kcal/日 短期目標、体脂肪率高め

注意:摂取カロリーは基礎代謝量を下回らないようにしましょう。筋肉量の減少や代謝の低下を防ぐため、最低でもBMRの80%は確保することが重要です。

体重維持の場合

現在の体重を維持したい場合は、TDEEと同じカロリーを摂取します。

摂取カロリー = TDEE

体重維持期は、理想体重到達後の習慣化ボディリコンポジション改善(体脂肪を減らしながら筋肉を増やす)に適しています。

増量(筋肉増加)の場合

筋肉を効率的に増やすには、週0.25〜0.5kgの増量ペースが理想的です。これは1日あたり250〜500kcalの追加に相当します。

摂取カロリー = TDEE + (250〜500kcal)

増量時のPFCバランス

  • タンパク質:体重1kgあたり1.6〜2.2g(筋肉合成に必須)
  • 炭水化物:総カロリーの40〜50%(エネルギー源)
  • 脂質:総カロリーの20〜30%(ホルモン合成)

筋トレと栄養の相乗効果:週3〜4回の適切なトレーニングと組み合わせることで、筋肉増加効率が最大化されます。THE FITNESSでは、科学的根拠に基づいたトレーニングプログラムと栄養指導を一体化してサポートしています。

ステップ4:実践的な食事プラン例

カロリー設定が決まったら、実際の食事に落とし込んでいきましょう。ここでは、1日2,000kcalの減量プラン(女性・中程度の活動量)を例に紹介します。

1日の食事プラン例(2,000kcal)

朝食(500kcal)

  • オートミール50g(190kcal)
  • バナナ1本(90kcal)
  • ゆで卵2個(140kcal)
  • アーモンド10粒(80kcal)

タンパク質20g / 炭水化物55g / 脂質15g

昼食(650kcal)

  • 玄米ご飯150g(250kcal)
  • 鶏胸肉のグリル120g(150kcal)
  • サラダ(ドレッシング含む)(100kcal)
  • 味噌汁(50kcal)
  • ブロッコリーとパプリカの炒め物(100kcal)

タンパク質35g / 炭水化物70g / 脂質12g

間食(200kcal)

  • ギリシャヨーグルト150g(120kcal)
  • ブルーベリー50g(30kcal)
  • プロテインバー1本(50kcal)

タンパク質15g / 炭水化物20g / 脂質8g

夕食(650kcal)

  • サーモンのソテー150g(280kcal)
  • さつまいも150g(200kcal)
  • ほうれん草のお浸し(30kcal)
  • きのこと野菜のスープ(90kcal)
  • アボカド1/4個(50kcal)

タンパク質38g / 炭水化物55g / 脂質20g

食事プラン作成のポイント

  • タンパク質を各食事に分散:筋肉合成を最適化
  • 複合炭水化物を選択:玄米、オートミール、さつまいもなど
  • 良質な脂質を摂取:オメガ3脂肪酸、ナッツ類
  • 野菜を豊富に:ビタミン・ミネラル・食物繊維の確保
  • 水分摂取:1日2〜3リットルを目安に

カロリー計算を成功させる5つのポイント

1 記録を習慣化する

カロリー計算アプリ(MyFitnessPal、あすけんなど)を活用し、毎日の食事を記録しましょう。記録することで自然と意識が高まり、正確なカロリー管理が可能になります。最初の2週間は特に丁寧に記録することが重要です。

2 定期的に見直す

体重が変化すると基礎代謝量も変わります。2〜4週間ごとに体重・体脂肪率を測定し、必要に応じてカロリー設定を調整しましょう。THE FITNESSでは最適な調整をサポートしています。

3 質にこだわる

同じカロリーでも、栄養価の高い食品と加工食品では体への影響が大きく異なります。ホールフード(自然な食材)を中心に、栄養バランスの良い食事を心がけましょう。特に筋トレ効果を台無しにする食事は避けることが重要です。

4 柔軟性を持つ

完璧主義は長続きしません。1日の目標カロリーを10〜20%オーバーしても、週単位でバランスを取れば問題ありません。継続することが最も重要です。外食やイベントも楽しみながら、長期的な視点で取り組みましょう。

5 プロのサポートを活用

独学では限界があります。パーソナルトレーナーや栄養士など、専門家のサポートを受けることで、効率的かつ安全に目標達成が可能になります。調布市のTHE FITNESSでは、17年間のアメリカでの指導経験遺伝子検査に基づく科学的アプローチで、95%の成功率を実現しています。

年代別・目的別の注意点

30代のカロリー管理

30代は代謝が緩やかに低下し始める時期です。仕事や家庭で忙しく、運動時間の確保が難しい方も多いでしょう。基礎代謝維持のための筋力トレーニングと、高タンパク・低GI食を意識することが重要です。

30代は筋肉を維持・増やす最後のチャンス。週2〜3回の筋トレで基礎代謝を高く保ちましょう。

40代以降のカロリー管理

40代以降は基礎代謝が明確に低下し、ホルモンバランスの変化も起こります。タンパク質摂取量を増やし(体重1kgあたり1.2〜1.6g)筋力トレーニングを習慣化することが不可欠です。中高年が食べるべき食材を参考に、栄養バランスを最適化しましょう。

40代以降の極端なカロリー制限は、筋肉量の急速な減少とリバウンドリスクを高めます。緩やかな減量を心がけましょう。

女性のカロリー管理

女性は月経周期によってホルモンバランスが変化し、代謝や食欲にも影響します。排卵期から月経前は代謝が高まるため、この時期に減量を集中させるのも効果的です。また、極端なカロリー制限は月経不順やホルモンバランスの乱れを招くため注意が必要です。

THE FITNESSでは女性カウンセラーによるメンタルケアも提供。女性特有の悩みに寄り添ったサポートを行っています。

よくある質問(FAQ)

基礎代謝量(BMR)とは何ですか?

基礎代謝量(BMR: Basal Metabolic Rate)とは、何もせずじっとしている状態で、生命維持のために必要な最小限のエネルギー量のことです。心臓の鼓動、呼吸、体温維持など、生きているだけで消費されるカロリーを指します。成人の場合、1日の総消費カロリーの約60〜70%を基礎代謝が占めています。

1日にどれくらいカロリーを減らせば体重が減りますか?

体脂肪1kgを減らすには約7,200kcalの消費が必要です。健康的な減量ペースは週に0.5〜1kgとされており、これは1日あたり500〜1,000kcalの削減に相当します。ただし、極端なカロリー制限は筋肉量の減少や代謝の低下を招くため、基礎代謝量を下回らないよう注意が必要です。

カロリー計算アプリは正確ですか?

カロリー計算アプリは便利なツールですが、±10〜20%の誤差があることを理解しておきましょう。食品の重量測定の不正確さ、調理方法による変化、個人の代謝の違いなどが誤差の原因です。アプリはあくまで目安として活用し、体重や体調の変化を観察しながら調整することが大切です。

筋トレをしている場合、カロリー設定はどう変わりますか?

筋トレを行っている場合、筋肉の修復と成長のために追加のカロリーとタンパク質が必要です。減量中でも基礎代謝量から250〜500kcal程度の削減に抑え、タンパク質は体重1kgあたり1.6〜2.2g摂取することが推奨されます。また、トレーニング日とオフ日でカロリー摂取量を変える「サイクリング」も効果的です。

年齢によって必要なカロリーは変わりますか?

はい、年齢とともに基礎代謝量は低下します。10年ごとに約2〜3%減少するとされており、これは主に筋肉量の減少が原因です。40代以降は特に意識的な筋力トレーニングとタンパク質摂取が重要になります。また、ホルモンバランスの変化も代謝に影響するため、年齢に応じたカロリー設定の見直しが必要です。

カロリー計算で最も重要なポイントは何ですか?

最も重要なのは「継続性」です。完璧なカロリー計算よりも、長期的に続けられる現実的な設定が成功の鍵です。また、カロリーの「質」も重要で、同じカロリーでも栄養バランスの良い食事と偏った食事では体への影響が大きく異なります。PFC(タンパク質・脂質・炭水化物)バランスを意識し、微量栄養素も摂取できる多様な食品を選びましょう。

参考文献

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    Mifflin, M. D., et al. (1990). “A new predictive equation for resting energy expenditure in healthy individuals.” The American Journal of Clinical Nutrition, 51(2), 241-247.

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  2. 2.

    Hall, K. D., & Kahan, S. (2018). “Maintenance of Lost Weight and Long-Term Management of Obesity.” Medical Clinics of North America, 102(1), 183-197.

    https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC5764193/
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    https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/eiyou/syokuji_kijyun.html
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    https://www.tandfonline.com/doi/abs/10.1080/02640414.2011.619204
  5. 5.

    American College of Sports Medicine (2016). “Nutrition and Athletic Performance.” Medicine & Science in Sports & Exercise, 48(3), 543-568.

    https://journals.lww.com/acsm-msse/Fulltext/2016/03000/Nutrition_and_Athletic_Performance.25.aspx

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本記事は科学的研究に基づいた情報を提供していますが、個人の体質や健康状態により効果は異なります。
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