「筋トレをしているからマクドナルドはNG」と思い込んでいる方は多いですが、それは正確ではありません。筋肉を増やすために本当に必要なのは、1日の総タンパク質量(体重×1.6〜2.2g)を確保し、トレーニング刺激を継続することです(Morton et al., 2018)。マクドナルドのメニューにも相応のタンパク質を含むアイテムは存在します。「完璧主義で続かない食事」より「現実的で継続できる食事」の方が、長期的なボディメイクに有効です。タンパク質の消化吸収効率についてはタンパク質の消化吸収を高める食べ方も参照してください。

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01 BASICS筋トレ中にマクドナルドを活かせる場面

筋肥大に必要な3つの栄養素の基礎

PROTEIN | タンパク質
筋肉の材料
筋肥大には体重×1.6〜2.2g/日のタンパク質摂取が推奨されます(Morton et al., 2018)。体重70kgなら112〜154g/日が目安。1食あたり20〜40gを意識します。
CALORIES | カロリー
エネルギー収支
バルクアップには消費カロリー+200〜500kcalの余剰が必要。減量中は不足カロリーを作りながらタンパク質を維持します。カロリーが高いことは「バルク期には武器になる」場合もあります。
FAT | 脂質
注意が必要な栄養素
脂質は1g=9kcalと高カロリー。ファストフードは飽和脂肪酸・トランス脂肪酸が多く含まれる場合があり、過剰摂取は炎症マーカーの上昇につながる可能性があります。頻度管理が鍵です。

マクドナルドが「筋トレ食として活用できる場面」は大きく2つです。①バルクアップ期にカロリー・タンパク質を手軽に確保したいとき(増量期はカロリーをオーバーさせる必要があるため、マックのセットは有効な選択肢になります)。②外食・移動中・時間がない日のタンパク質補給として活用するケースです。ただし、いずれの場合も「週1〜2回の外食の一つとして」が現実的な位置づけです。

💡 ダーティバルクについて

「カロリーを大量に摂って筋肉を増やす」ダーティバルクは実際に筋量増加のスピードを上げる場合がありますが、体脂肪も同時に増加しやすく、後の減量が困難になるリスクがあります。マクドナルドを頻繁に活用する「ダーティバルク」は短期的には効果があっても、健康面・長期的なボディメイクには推奨しません。あくまでも「外食の一選択肢」として活用してください。

02 MENU GUIDE筋トレ目的で選ぶマクドナルドメニュー比較

以下の栄養データはマクドナルド公式栄養成分情報に基づいています(2026年4月確認)。数値はアイテム単体のもので、セット(ポテト・ドリンク)は含みません。タンパク質量が多く、脂質が相対的に少ないほど筋トレ目的では効率的です。

🍔 バーガー・サンドイッチ系

🍗 チキン・サイドメニュー系

※栄養値はマクドナルド公式サイト掲載の栄養成分情報に基づきます(2026年4月確認)。メニュー・仕様は随時変更される場合があります。最新情報はマクドナルド公式栄養成分一覧でご確認ください。

🔬 科学的根拠(Morton et al., 2018 / Witard et al., 2014)

Morton et al.(2018)のメタ分析では、筋肥大には1日あたり体重×1.62g/kgのタンパク質摂取が効果的とされており、それ以上の摂取では追加の筋量増加は見られなかったと報告されています(PMID:28698222)。Witard et al.(2014)のRCTでは、運動後に20gのタンパク質摂取が筋タンパク合成を最大化するのに十分であることが示されています(PMID:24257722)。マクドナルドのダブルチーズバーガー(26.4g)やチキンマックナゲット10個(30.6g)はこの条件を満たせます。

03 ORDER GUIDE目的別おすすめオーダーの組み合わせ

同じマクドナルドでも、バルクアップ・減量・緊急補給では最適な選び方が異なります。それぞれの目的に応じた具体的な組み合わせを示します。

💪
バルクアップ(増量期)向けオーダー
BULK
ビッグマック
チキンマックナゲット10個
フライドポテトM
ミルク(または水)
合計目安:約1,458kcal|タンパク質:約62g|脂質:約74g
カロリー・タンパク質の両方を手軽に確保できる組み合わせ。脂質が多いため週1〜2回が目安。ミルクでタンパク質をさらに補強できます。
🥗
リーンバルク・減量中向けオーダー
LEAN
てりやきチキンフィレオ
えだまめコーン
無糖コーヒーまたは水
合計目安:約579kcal|タンパク質:約25g|脂質:約26g
タンパク質20g以上を確保しながら脂質を比較的抑えられる組み合わせ。减量中・リーンバルク期の外食として活用できます。バーガー系ではダブルチーズバーガーを選ぶとタンパク質26g確保でき、さらに効率的です。
筋トレ後の緊急タンパク質補給
POST-WO
チキンマックナゲット10個
ミルクまたはオレンジジュース
合計目安:524kcal(ナゲット単体)|タンパク質:30.6g|脂質:31.8g
移動中・ジム帰りにプロテインが手元にないときの緊急補給として。ナゲット10個でタンパク質30.6gを確保できます。ミルクをプラスするとさらにタンパク質を補強できます。筋トレ後30〜60分以内に摂取するとより効果的です(Witard et al., 2014)。

04 CAUTIONSマクドナルド活用時に気をつけること

1
脂質・ナトリウムの過剰摂取に注意
マクドナルドの多くのメニューは飽和脂肪酸とナトリウムが多く含まれます。飽和脂肪酸の過剰摂取は慢性的な炎症マーカー上昇と関連するとされており(Stromsnes et al., 2021)、筋肉の回復に影響する可能性があります。ナトリウム(塩分)の過剰摂取はむくみ・血圧上昇のリスクにもなります。
✅ 対策:週1〜2回の頻度を守り、他の食事で野菜・青魚・全粒穀物を意識的に補完する。
2
食べるタイミングを意識する
Witard et al.(2014)の研究では、運動後のタンパク質摂取が筋タンパク合成を高めることが示されています。筋トレ後30〜60分以内に20g以上のタンパク質を含む食事を摂ることが理想です。マクドナルドを活用するなら、トレーニング直後に立ち寄るタイミングが最も効果的です。筋トレ前の過剰な脂質摂取はパフォーマンス低下につながる場合があるため、筋トレ前2時間以内の大量摂取は避けてください
✅ 実践ポイント:「筋トレ後の帰り道に立ち寄る」が最も合理的な活用タイミング。
3
活用頻度は週1〜2回が目安
超加工食品を毎日摂取することは腸内環境や慢性炎症への影響から、長期的なボディメイクには不利になる可能性があります。「週1〜2回の外食の一つとして」使う分には、1日の栄養バランスは他の食事で十分に補正できます。「マクドナルドを毎日食べながら筋肉をつける」ことを目標にするのではなく、「忙しい日や外出時の現実的な選択肢」として位置づけることが重要です。
✅ 実践ポイント:週5日の食事をベースに整えておけば、週1〜2回の外食は大きな問題にならない。
4
ドリンクの選択に注意
セットメニューのドリンクを甘い清涼飲料水にすると、砂糖由来の余分なカロリーが100〜200kcal以上加算されます。糖質の過剰摂取は中性脂肪の増加やインスリン感受性の低下につながります。ドリンクは無糖コーヒー・お茶・水・ミルク(タンパク質補強にもなる)を選んでください。
✅ 推奨ドリンク:無糖コーヒー/無糖お茶/水/ミルク。コーラ・ジュース・シェイクは避けるか特別な日の楽しみに限定する。

05 EATING OUT外食全般での筋トレ食の選び方

マクドナルドに限らず、外食全般で筋トレ食として使える「選び方の原則」を整理します。どんな外食チェーンでも共通して使えるルールを覚えておくと、食事管理が格段に楽になります。

RULE 01 | タンパク質優先
主食よりタンパク質の量を先に確認する
メニューを見るとき、まずタンパク質が20g以上確保できるかを確認します。バーガーなら肉・チキン系、定食なら魚・肉、丼なら具の多いものを選ぶ。サイドメニューも「コーン」「サラダ」より「チキン追加」の方が筋トレには有利なケースが多いです。
RULE 02 | 脂質の質を見る
揚げ物の頻度を週の中でコントロールする
「揚げ物は絶対NG」ではありませんが、週の中での揚げ物の回数を意識することが重要です。外食の3〜4回に1回は揚げ物を選んでも、他の食事でバランスを補正できれば問題ありません。蒸し料理・焼き料理・炒め料理の方が相対的に脂質が少ない選択肢です。
RULE 03 | ドリンクで調整する
食事で不足するタンパク質をドリンクで補う
外食でタンパク質が少し足りないと感じたら、牛乳・豆乳・プロテインドリンクを加えるとタンパク質を追加できます。マクドナルドならミルクの追加でタンパク質+8gになります。食事だけで完結させようとせず、飲み物を栄養補完の手段として使うことが外食食事管理のコツです。
RULE 04 | 1日トータルで考える
1食の完璧さより1日の総量を優先する
筋肥大に重要なのは1日の総タンパク質量(体重×1.6〜2.2g)を達成できているかです(Morton et al., 2018)。1食だけを見て「完璧かどうか」を気にするより、その日の他の食事で不足分を補完する発想が長続きします。「今日の昼はマックだったから、夜は鶏むね肉とブロッコリーで調整する」が正しい考え方です。

外食で使える高タンパク質食品についてはタンパク質が多い食品ランキングを参照してください。チートデイの正しい考え方についてはチートデイの正しい取り入れ方も合わせて読んでみてください。

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よくある質問(FAQ)

筋トレ後にマクドナルドを食べていいですか?
目的によりますが、基本的には問題ありません。筋トレ後30〜60分以内にタンパク質20g以上を含む食事を摂ることが筋タンパク合成を高めるとされており、ダブルチーズバーガー(26.4g)やチキンマックナゲット10個(30.6g)はその条件を満たせます。脂質が多めになるため週1〜2回の活用が現実的なラインです。
ポテトは筋トレ中に食べてもいいですか?
バルクアップ期なら炭水化物・カロリー源として活用できます。ただし脂質(約16g/Mサイズ)とナトリウムが多いため、減量中・リーンバルク中は控えるか、コーンやサイドサラダへの変更を推奨します。「ポテト=絶対NG」ではなく、目的と頻度に合わせた判断が重要です。
バルクアップ中と減量中でマックの選び方は変わりますか?
はい、大きく変わります。バルクアップ中はカロリー・タンパク質を多く確保できるビッグマックやダブルチーズバーガー+ナゲット+ポテトのセットが有効です。減量中はてりやきチキンフィレオや低カロリーなバーガー+えだまめコーン+無糖コーヒーの組み合わせで、タンパク質を確保しながらカロリーを調整します。
毎日マクドナルドを食べると筋肉はつきませんか?
毎日の継続的な摂取は推奨しません。脂質・ナトリウム・超加工食品の過剰摂取は炎症マーカーの上昇や腸内環境への影響が懸念されます。「週1〜2回、外食の選択肢の一つとして」活用するのが合理的です。筋肥大に必要なのはあくまでも1日の総タンパク質量(体重×1.6〜2.2g)と適切なトレーニングの継続です。

まとめ|マクドナルドは「選び方」と「頻度」次第で筋トレ食になる

マクドナルドは使い方次第で筋トレ中の食事の一選択肢になります。重要なのは「マクドナルドを食べること」ではなく「1日の総タンパク質量と目的に合ったカロリー設計を維持すること」です。

完璧な食事管理が続かない人は、「完璧を目指す食事」ではなく「現実的で継続できる食事の選択肢を増やす」ことから始めてください。外食も上手に使いながら、長期的にトレーニングと食事習慣を続けることが最大の結果につながります。

  • 筋肥大には1日体重×1.6〜2.2g/kgのタンパク質が目安(Morton et al., 2018)。1食あたり20〜40gを意識する
  • ダブルチーズバーガー(26.4g)やチキンマックナゲット10個(30.6g)は筋トレ後のタンパク質補給として活用可能(公式栄養成分値)
  • バルクアップ期はカロリー確保の手段として有効。減量・リーンバルク期は低脂質メニューを選ぶ
  • 頻度は週1〜2回を目安にし、他の食事で野菜・食物繊維・良質な脂質を補完する
  • 筋トレ後30〜60分以内にタンパク質20g以上を摂取することが筋タンパク合成を最大化する(Witard et al., 2014)

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参考文献・科学的根拠

  1. 1Morton RW, Murphy KT, McKellar SR, et al. “A systematic review, meta-analysis and meta-regression of the effect of protein supplementation on resistance training-induced gains in muscle mass and strength in healthy adults.” Br J Sports Med. 2018 Mar;52(6):376-384. doi:10.1136/bjsports-2017-097608. 49研究・1,863名を対象にしたメタ分析。筋肥大には体重×1.62g/kgのタンパク質摂取が効果的であり、それ以上では追加的な筋量増加は確認されなかった。1日のタンパク質目標量の根拠として参照。 PMID:28698222
  2. 2Witard OC, Jackman SR, Breen L, Smith K, Selby A, Tipton KD. “Myofibrillar muscle protein synthesis rates subsequent to a meal in response to increasing doses of whey protein at rest and after resistance exercise.” Am J Clin Nutr. 2014 Jan;99(1):86-95. doi:10.3945/ajcn.112.055517. 運動後のタンパク質摂取量と筋タンパク合成の関係を検討。20gのタンパク質摂取で筋タンパク合成が最大化されることを示す。運動後のタンパク質補給タイミングの根拠として参照。 PMID:24257722
  3. 3Stokes T, Hector AJ, Morton RW, McGlory C, Phillips SM. “Recent Perspectives Regarding the Role of Dietary Protein for the Promotion of Muscle Hypertrophy with Resistance Exercise Training.” Nutrients. 2018 Feb 7;10(2):180. doi:10.3390/nu10020180. 筋肥大に対するタンパク質の役割をレビュー。タンパク質摂取量・タイミング・質の観点からの推奨事項を整理。外食における1日のタンパク質管理の考え方の背景として参照。 PMID:29414855
  4. 4Stromsnes K, Correas AG, Lehmann J, Gambini J, Olaso-Gonzalez G. “Anti-Inflammatory Properties of Diet: Role in Healthy Aging.” Biomedicines. 2021 Jul 30;9(8):922. 食事の抗炎症特性と健康老化の関係をレビュー。飽和脂肪酸・超加工食品の過剰摂取が炎症マーカーに与える影響の背景として参照。 PMID:34440125