「食事に気をつけているのに、なぜか体が衰えていく気がする」——60〜70代のご本人や、親御さんを支えるご家族から、こういったご相談を現場でよく受けます。

カロリーを抑えるだけ、野菜を増やすだけでは、この年代の体を守るには不十分です。認知症・骨粗鬆症・サルコペニアの3つを同時に防ぐには、何を・どれだけ・どんな形で食べるかの設計が必要です。

この記事では、科学的根拠にもとづいたオメガ3・食物繊維・カルシウムの働きと、60〜70代が無理なく続けられる具体的な食事設計をお伝えします。

📌 QUICK ANSWER:60〜70代が毎日摂るべき栄養素と目安量【早見表】
栄養素 1日の目安量 代表的な食品(1食あたりの目安)
たんぱく質 体重×1.2〜1.5g
60kgなら72〜90g
鮭1切れ(約20g)+豆腐半丁(約8g)
カルシウム 700〜800mg 牛乳200ml=約220mg
小松菜1束=約170mg
ビタミンD 15〜20μg 鮭1切れ=約25μg
干ししいたけ10g=約4μg
オメガ3(EPA+DHA) 1日1g以上 サバ缶1/2缶(約1.5g)
食物繊維 男性21g以上・女性18g以上 納豆1パック3g
ごぼう50gで3g
りんご半分で2g
💡 今日からできること:まず「毎朝の牛乳1杯+昼にサバ缶」を2週間続けるだけで、カルシウムとオメガ3の基礎摂取量がほぼ確保できます。

01 SARCOPENIAサルコペニア(筋肉減少)を知っておくべき理由

サルコペニアとは、加齢にともなう筋肉量・筋力の低下のことです。60代以降に急加速し、転倒・要介護リスクと直結します。

📌 カニバリ境界線:年代別の筋肉減少メカニズムと対策は専門記事で詳しく解説しています。本記事では「サルコペニアを食事でどう防ぐか」に絞り、たんぱく質以外の栄養素(食物繊維・オメガ3・カルシウム・ビタミンD)の役割を中心に解説します。
サルコペニアとは|診断基準と5つのメカニズム

02 PROTEIN60〜70代のたんぱく質摂取|量よりも「タイミングと分散」が重要

60〜70代がたんぱく質を摂るうえで最も重要なのは、1回の食事に集中させず、朝・昼・夜に均等に分散することです。

加齢により筋肉へのたんぱく質取り込み効率(筋タンパク合成感受性)が低下するため、1食あたり20〜25gを3食に分けて摂ることが、1食で60gまとめて摂るよりも効果的であることが示されています(Paddon-Jones & Rasmussen, 2009)。

💡 今日からできること:朝食に卵2個(約12g)+牛乳200ml(約7g)を追加するだけで、朝のたんぱく質不足を補えます。
50〜60代に最適なたんぱく質食品10選
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高齢者はアナボリック抵抗性により食事だけでは1食20〜25gのたんぱく質確保が難しい場合があります。ホエイプロテインは消化吸収が速く、筋タンパク質合成効率が食事たんぱく質より高いことが確認されています。
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03 DIETARY FIBER食物繊維が認知症・免疫低下を防ぐ理由|腸脳軸のメカニズム

「腸脳軸」とは何か

腸と脳は迷走神経・免疫経路・短鎖脂肪酸(SCFA)の3つの経路でつながっており、腸内環境の悪化が直接、脳の炎症・認知機能低下に影響することがわかっています。この双方向の連絡システムを「腸脳軸(Gut-Brain Axis)」といいます。

特に重要なのが短鎖脂肪酸(SCFA)です。腸内細菌が食物繊維を発酵・分解することで産生されるSCFA(酢酸・プロピオン酸・酪酸)は、以下の3つの働きをします(Cryan et al., 2019)。

⚗ SHORT-CHAIN FATTY ACIDS(SCFA)の3つの働き
①
脳の炎症を抑える
血液脳関門を通過しミクログリアの過剰活性化を抑制
②
免疫を調整する
制御性T細胞の分化を促し過剰な炎症反応を抑制
③
腸のバリア機能を保つ
タイトジャンクションを強化し炎症物質の血中流入を防ぐ

60〜70代は腸内ビフィズス菌・ラクトバチルス属が若年期の1/10以下に減少することが知られており、SCFAの産生量が著しく低下します。食物繊維の意識的な摂取が、この年代で特に重要な理由はここにあります。

60〜70代向け|食物繊維1日20g達成の具体的プラン

目標:男性21g以上・女性18g以上(厚生労働省「日本人の食事摂取基準2025年版」)

食物繊維が多い食品|60〜70代向け優先選択リスト

食品 1回量 食物繊維量 おすすめポイント
納豆 1パック(45g) 約3.0g 水溶性と不溶性のバランス◎
タンパク質も補える
オクラ(刻み) 5本(50g) 約2.6g ネバネバ成分ペクチンが腸壁を保護
ごぼう(煮物) 50g 約3.0g イヌリン豊富→ビフィズス菌の増殖を促進
干しいも 50g 約3.5g 咀嚼が楽・甘みあり・エネルギー補給も可
ひじき(煮物) 20g(乾燥5g) 約2.2g カルシウムも同時に補える
りんご(皮ごと) 1/2個 約2.0g ペクチン豊富・食後血糖上昇も緩やかに
キウイ 1個(100g) 約2.5g ゴールドキウイは胃腸への刺激が少ない
もち麦ごはん 茶碗1杯 約2.7g 白米に混ぜるだけ・β-グルカン豊富
ブロッコリー 小房5個(80g) 約3.5g スルフォラファンで腸内炎症も軽減

1日20g達成モデル献立

📋 1日20g達成モデル献立
朝:もち麦ごはん(茶碗1杯)+りんご1/2個4.7g
昼:納豆(1パック)+ひじき煮(20g)5.2g
夕:ごぼう煮物(50g)+ブロッコリー(80g)+オクラ(5本)9.1g
合計19.0g ✅

※干しいもやキウイを間食に加えれば20g超えは容易です。

水溶性と不溶性、どちらを優先するか

60〜70代の腸内環境改善には、水溶性食物繊維(ペクチン・イヌリン・β-グルカン)を優先することをすすめています。水溶性食物繊維はSCFA産生の主な基質であり、ビフィズス菌の増殖に直接貢献します。不溶性食物繊維は便の量を増やす効果がありますが、腸の動きが低下している方では便秘を悪化させることがあるため、まず水溶性を確保してから不溶性を増やすのが安全な順序です。

💡 今日からできること:夕食のごはんをもち麦ごはん(白米7:もち麦3)に変えるだけで、食物繊維を1日2〜3g追加できます。買い物・調理の手間はほぼゼロです。
腸内環境を整える食事ガイド

04 OMEGA-3オメガ3(EPA・DHA)が認知症と心疾患を防ぐ科学的根拠

EPA・DHAはどう脳と心臓を守るのか

① 認知症予防(DHA主体)
DHAは脳の神経細胞膜の主要構成成分です。加齢により脳内DHA濃度が低下すると、神経細胞間のシナプス伝達効率が低下し、認知機能低下リスクが高まります。フラミンガム心臓研究(Schaefer et al. 2006 / PMID:17101822)では、血中DHA濃度が最も高い4分の1の群は、残りの4分の3と比べて認知症の発症リスクが47%低かったと報告されています(899名・平均9.1年追跡)。

② 冠動脈疾患の予防(EPA主体)
EPAは血小板凝集を抑制し、血管壁の炎症を軽減します。EPA製剤を用いた日本の大規模臨床試験「JELIS試験」(18,645名・5年間)では、スタチンに1日1,800mgのEPAを加えた群で、突然死・心筋梗塞などの主要な冠動脈イベントが19%少なかったことが報告されています(Yokoyama et al. 2007)。

魚が苦手・食べられない方への代替手段

優先度 手段 EPA+DHA量 注意点
★★★ サバ缶・いわし缶(水煮) 缶1/2で約1.5〜2.0g 塩分が多いものあり→水煮を選ぶ
★★★ スモークサーモン 40gで約0.8g 加熱不要・食べやすい
★★ くるみ 30g(約7粒)でALA約2.6g ALAからEPA/DHAへの
変換効率は約5〜10%と低い
★★ 亜麻仁油・えごま油 小さじ1でALA約2.3g 加熱で酸化→かけるだけで使う
★ EPA/DHAサプリ 製品による(1g/日目安) 抗凝固薬服用中の方は医師に要相談
💡 ALAについての補足:くるみや亜麻仁油に含まれるα-リノレン酸(ALA)は植物性のオメガ3ですが、体内でのEPA・DHAへの変換効率は5〜10%と低いため、魚・缶詰・サプリで直接EPA/DHAを補うことを優先してください。

加熱調理でオメガ3は壊れるか?正しい調理法

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EPA/DHAは酸化しやすく、鮮度管理が難しい生魚より缶詰の方が酸化リスクが低いという研究があります。食塩不使用の水煮缶なら、缶汁ごとみそ汁に活用してもナトリウム過剰にならず、60〜70代に最適です。
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EPA・DHAは高温・長時間の加熱・酸化で失活します。

調理法 EPA/DHA保持率の目安 推奨度
生(刺身・スモーク) 約90〜100% ◎
蒸す 約80〜90% ◎
煮る(みそ汁・鍋) 約70〜80%(汁ごと飲めば◎) ○
焼く(グリル・フライパン) 約60〜70% ○
揚げる(フライ) 約40〜50% △
💡 現場でおすすめしている調理法:サバ缶の汁ごと活用:缶の煮汁にEPA/DHAが溶け出しているため、みそ汁や炊き込みごはんに缶汁ごと使うと損失を最小化できます。
亜麻仁油・えごま油は生のままかける:サラダや冷奴に小さじ1かけるだけ。加熱は避けてください。
💡 今日からできること:週3回のサバ缶(水煮)をみそ汁に入れるだけで、EPA/DHAの週間摂取目標(約7g)をほぼ達成できます。
オメガ3の効果と摂り方|EPA・DHAの違い
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EPA/DHAの体内合成は行われず食事・サプリによる摂取が唯一の方法です。特に認知症リスク低減にはDHA、心血管イベント予防にはEPAが有効で、両者を含む高純度フィッシュオイルサプリが食事の補完として推奨されています。
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05 CALCIUM & VITAMIN DカルシウムとビタミンDの「セット摂取」が骨粗鬆症を防ぐ

なぜカルシウム単独では不十分か

カルシウムは腸で吸収されるとき、ビタミンDが存在しないと吸収率が著しく低下します。ビタミンDが十分な状態ではカルシウム吸収率は約30〜40%ですが、ビタミンD不足では10%台まで落ちることがあります。60〜70代は屋外活動の減少・加齢による皮膚でのビタミンD合成低下が重なり、ビタミンD不足が慢性化しやすいため、食事からの意識的な摂取が特に重要です。

カルシウム×ビタミンD|1日の摂取目標と食品リスト

栄養素 1日の目安量 代表食品 1食あたりの含有量
カルシウム 700〜800mg 牛乳200ml 約220mg
木綿豆腐1/2丁(150g) 約180mg
小松菜(茹で)80g 約170mg
ひじき煮20g(乾燥5g) 約140mg
チーズ(プロセス)20g 約126mg
ビタミンD 15〜20μg 鮭1切れ(80g) 約25μg
サバ缶(水煮)1/2缶 約7μg
干ししいたけ10g 約4μg
卵1個 約1.5μg

1日700mgカルシウム達成モデル

✅ 1日700mgカルシウム達成モデル:牛乳200ml(220mg)+木綿豆腐1/2丁(180mg)+小松菜80g(170mg)+ひじき煮20g(140mg)=合計730mg ✅

骨粗鬆症予防に筋トレが必要な理由

食事だけでは骨密度維持に限界があります。骨に適度な荷重刺激(ウエイトトレーニング・ウォーキング)を与えることで、骨芽細胞が活性化し骨形成が促進されます。食事(カルシウム+ビタミンD)と運動(骨への荷重刺激)のセット実践が、骨粗鬆症予防の最も科学的根拠の高い手段です。

💡 今日からできること:朝食に牛乳1杯+昼食の副菜に小松菜の炒め物を追加するだけで、1日カルシウム目標の半分(約390mg)をクリアできます。
骨密度を上げる運動|筋トレ5種目と年代別プログラム
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ビタミンDは皮膚での日光合成が60〜70代では著しく低下するため、食事(鮭・干ししいたけ等)だけでは15〜20μg/日の目標量を達成しにくいことが指摘されています。サプリによる補完が現場でもすすめられています。
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食事からのカルシウム吸収率は高くても40%程度で、乳製品摂取が難しい方や食欲不振の高齢者では目標量(700〜800mg/日)の確保が困難です。ビタミンD配合のカルシウムサプリは吸収率が改善されるため、食事の補助として有効です。
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栄養管理を含む健康寿命サポートを個別設計

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06 FAMILY SUPPORT家族が親をサポートするための食事設計|食欲不振・嚥下困難への対応

なぜ60〜70代は食べられなくなるのか

原因 内容
①味覚の低下 亜鉛不足と唾液の減少で
味が薄いと感じやすくなる
②嚥下機能の低下 飲み込む筋力が下がり
パサつく食品や液体が
飲み込みにくくなる
③胃の排出速度の低下 消化管の動きが低下し
少量でもお腹がいっぱいと
感じやすくなる
④孤食 1人で食べると食欲が落ちる
社会的孤立と食欲には
相関があると報告されている

嚥下困難への対応|栄養を落とさないとろみ調理テクニック

食品 加工のポイント 追加できる栄養素
みそ汁 サバ缶の汁ごと入れ、とろみをつける EPA/DHA・タンパク質
スープ 豆腐・ひじきを入れてミキサー後にとろみ カルシウム・食物繊維
ヨーグルト すり潰したバナナ・キウイを混ぜる 食物繊維・ビタミンC
茶碗蒸し だし多め・卵+豆乳で作る タンパク質・カルシウム
ゼリー状おかず 寒天・ゼラチンで固める 形状安定・飲み込みやすさ◎

少量でエネルギー・栄養が摂れる食品(エネルギー密度を上げる)

アボカド1/4個(約60kcal):良質な脂質+食物繊維
オリーブオイル小さじ1(約40kcal):スープや料理に垂らすだけ
MCTオイル小さじ1(約40kcal):素早くエネルギーになる中鎖脂肪酸
粉チーズ大さじ1(約30kcal+カルシウム):料理にふりかけるだけ
きな粉大さじ1(約35kcal+タンパク質2.3g):ヨーグルト・おかゆに混ぜるだけ
卵黄(1個約60kcal):ご飯・スープに溶き入れるだけ
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MCTオイル(中鎖脂肪酸)は消化酵素を必要とせず肝臓で速やかにエネルギー変換されるため、消化機能が低下した60〜70代の食欲不振時でも吸収効率が高いです。スープや飲み物に小さじ1加えるだけで約40kcal補充できます。
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週1回の「作り置きデー」活用モデル

作り置きメニュー 保存期間 補える主な栄養素
ひじきと大豆の煮物 冷蔵4〜5日 カルシウム・食物繊維・タンパク質
サバ缶とごぼうのみそ炒め 冷蔵3日 EPA/DHA・食物繊維・タンパク質
小松菜と油揚げの炒め物 冷蔵3日 カルシウム・ビタミンK
もち麦入りおかゆ 冷蔵2〜3日 食物繊維(β-グルカン)
茶碗蒸し(豆乳ベース) 冷蔵2日 タンパク質・カルシウム

週単位サポートスケジュール例

月曜
作り置きをまとめて届ける or 一緒に作る——5品を一度に準備。冷蔵庫に3〜4日分の栄養基盤を整える
水曜
電話・LINEで「昨日何食べた?」を確認——孤食を防ぐ・記録になる・食欲変化を把握する
金曜
食材の補充(冷蔵庫チェック)——牛乳・納豆・卵の補充を重点確認
日曜
一緒に食事する(可能であれば)——共食による食欲改善・社会的孤立防止

「食べてくれない」ときの3つのアプローチ

① 量より回数:1日3食にこだわらず、5〜6回の少量食に切り替える。胃への負担が減り、総栄養量が増えることがあります。

② 好みの食品を優先的に栄養源にする:「卵焼きなら食べる」「甘いものは食べられる」という場合、卵焼きにきな粉を混ぜたり、ヨーグルトにすり潰したキウイを加えたりして、好物に栄養を「忍ばせる」工夫が有効です。

③ 一緒に食べる:孤食と食欲低下には明確な相関があります。週1〜2回でも一緒に食卓を囲むことが、最も手軽で効果的な「食欲サポート」になります。

💡 今日からできること:週末に親のもとへ行くときに「サバ缶+ひじきの煮物+もち麦」をまとめて持参するだけで、1週間分の食物繊維・オメガ3・カルシウムの補充基盤ができます。
60代のサルコペニア・フレイル改善|段階別12週プログラム

07 ABOUT GYMTHE FITNESS|調布市のパーソナルジム

THE FITNESSでは、40〜70代の方を中心に、栄養管理・運動・睡眠を統合した健康寿命延伸プログラムを提供しています。「親の食事をどうすればいいか」「自分も60代になったけど何から始めればいいか」というご相談もお気軽にどうぞ。調布市・府中市・狛江市・三鷹市・世田谷区・稲城市からご来店いただいています。

店舗名 THE FITNESS(ザ・フィットネス)
住所 東京都調布市国領町4-51-6 アムール国領 B1F
最寄り駅 京王線 国領駅 徒歩8分
電話 070-1460-0990
営業時間 09:00〜23:00(年中無休)
対応エリア 調布市・府中市・狛江市・三鷹市・世田谷区・稲城市
資格・実績 NESTA-PFT / SFT|NABBA 2025 GPF優勝・LA Championship 2位|計18年指導経験(LA 15年+日本3年)
公式サイト https://thefitness-personal.jp/
Instagram @thefitness.chofu
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よくある質問(FAQ)7選

サプリで代替してはいけませんか?
食事から摂ることが基本ですが、嚥下困難・食欲不振で必要量が確保できない場合はサプリで補うことを現場でもすすめています。特にビタミンD・EPA/DHAは食事だけでは不足しやすく、サプリが有効な場面があります。ただし抗凝固薬(ワルファリン等)を服用中の方はオメガ3サプリ・ビタミンKについて医師に相談してから使用してください。
食物繊維を急に増やすとお腹が張ります。どうすればいいですか?
食物繊維は急激に増やすと腸内ガス産生が増え、お腹の張り・不快感が出ることがあります。現在の摂取量から1日2〜3g程度ずつ増やし、2〜3週間かけて目標量に近づけるのが現場での推奨です。水分(1日1.5L以上)の摂取も同時に意識してください。
もち麦はどれくらいの割合で白米に混ぜればいいですか?
白米7:もち麦3(30%混合)が食感と食物繊維量のバランスが良く、継続しやすいと感じている方が多いです。もち麦100%にすると食物繊維量は増えますが、食感の変化で継続できない方もいます。まず20%(白米8:もち麦2)から始めて慣れてきたら30%に増やす方法をすすめています。
亜麻仁油とえごま油、どちらを選べばいいですか?
α-リノレン酸の含有量はどちらも同程度です。風味の好みで選んで構いません。どちらも加熱に弱いため、生のままサラダや豆腐にかけて使ってください。開封後は冷蔵保存・1〜2ヶ月以内に使い切るよう注意してください(酸化防止)。
骨粗鬆症の薬を飲んでいます。食事制限はありますか?
ビスフォスフォネート系薬剤(例:アレンドロン酸)は、カルシウムや食品との飲み合わせに注意が必要です。服用方法(起床後すぐ・水のみで・30分は横にならない)を守り、食事との相互作用については主治医・薬剤師に確認してください。本記事の食事内容自体は骨粗鬆症治療と矛盾しませんが、個別の薬との兼ね合いは医師の指示を優先してください。
認知症予防に食事だけで十分ですか?
食事は認知症予防の重要な柱ですが、それだけでは十分ではありません。有酸素運動(ウォーキングなど)による脳血流改善・社会的交流・睡眠の質確保も科学的根拠のある予防因子です。食事を「基盤」とし、運動・睡眠・社会参加を組み合わせることが最も効果的です。ウォーキングの健康効果|認知症予防までの科学的根拠
70代でも食事改善の効果はありますか?遅くないですか?
遅くはありません。腸内環境は食事改善後2〜4週間で変化が始まります。筋肉合成も、70代でも適切なたんぱく質摂取+運動で増加することが複数の研究で確認されています。「もう遅い」ではなく「今日から始めることで、5年後・10年後が変わる」と現場ではお伝えしています。
この記事は、筋トレの本場ロサンゼルスで15年の指導経験を持ち、日本での指導を合わせて18年・NABBA 2025 GPF優勝・LA Championship 2位・NESTA-PFT/SFT取得のトレーナーが、調布市のパーソナルジムTHE FITNESSで執筆しています。

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まとめ|60〜70代の食事で守るべき5つの柱と今日からの行動

① たんぱく質は「量」よりも「分散」
1食20〜25gを朝・昼・夜に均等に分けて摂ることが、まとめ食いよりも筋肉合成に有効です。まず朝食に卵2個+牛乳1杯を定着させてください。

② 食物繊維は「水溶性」を意識して1日20g
腸脳軸・SCFA産生を通じて認知症・免疫低下を防ぎます。もち麦ごはん+納豆+ごぼうで1日の目標量の8割は達成できます。急に増やすと腸が張ることがあるため、1〜2週間かけて徐々に増やしてください。

③ オメガ3は週3回のサバ缶で確保
EPA/DHAは脳の神経膜保護と血管炎症抑制の両面で働きます。サバ缶(水煮)の缶汁ごとみそ汁に入れる方法が、最も手軽で損失の少ない摂取法です。魚が苦手な方はえごま油・亜麻仁油を生のまま料理にかけることから始めてください。

④ カルシウム+ビタミンDはセットで
カルシウムだけ摂ってもビタミンDが不足では吸収されません。牛乳+小松菜でカルシウムを確保し、鮭・干ししいたけでビタミンDを補う。この組み合わせを昼食・夕食に1品ずつ入れることを目標にしてください。

⑤ 家族サポートは「週1回の作り置き+共食」から
食欲不振・嚥下困難がある方は、量を確保しようとするより栄養密度を上げることと、一緒に食べる機会を増やすことを優先してください。週1回の作り置き5品(ひじき煮・サバとごぼうのみそ炒め・小松菜炒め・もち麦おかゆ・茶碗蒸し)で3〜4日分の栄養基盤が整います。

今日からできる最初の一歩は「朝食に牛乳1杯+昼にサバ缶」の2週間継続です。これだけでカルシウムとオメガ3の基礎摂取量がほぼ確保でき、腸内環境・骨・脳・心血管の4つを同時にサポートする土台ができます。

参考文献・科学的根拠

  1. 1厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」策定検討会報告書。各栄養素の推奨量・目標量・耐容上限量を年代別に示した公式ガイドライン。本記事QUICK ANSWER(5栄養素の目安量)・SEC03(食物繊維の目標量)・SEC05(カルシウムの目安量)の根拠として引用。 厚生労働省公式
  2. 2Cryan JF, O’Riordan KJ, Cowan CSM, et al. “The Microbiota-Gut-Brain Axis.” Physiological Reviews. 2019;99(4):1877-2013. doi:10.1152/physrev.00018.2018. 腸内細菌叢と脳・免疫・神経系の双方向コミュニケーション(腸脳軸)の包括的レビュー。SCFAの神経炎症抑制・免疫調整・腸バリア機能保護のメカニズムを詳述。本記事SEC03(食物繊維×腸脳軸×SCFA)の主要根拠として引用。 Physiological Reviews 2019
  3. 3Yokoyama M, Origasa H, Matsuzaki M, et al. (JELIS). “Effects of eicosapentaenoic acid on major coronary events in hypercholesterolaemic patients (JELIS): a randomised open-label, blinded endpoint analysis.” Lancet. 2007;369(9567):1090-1098. doi:10.1016/S0140-6736(07)60527-3. EPA投与で主要冠動脈イベント発生率が19%低下(n=18,645・5年間)。日本発のオメガ3大規模無作為化比較試験。本記事SEC04(EPA×心疾患予防)の根拠として引用。 Lancet 2007 JELIS
  4. 4Schaefer EJ, Bongard V, Beiser AS, Lamon-Fava S, Robins SJ, Au R, Tucker KL, Kyle DJ, Wilson PWF, Wolf PA. “Plasma phosphatidylcholine docosahexaenoic acid content and risk of dementia and Alzheimer disease: the Framingham Heart Study.” Arch Neurol. 2006 Nov;63(11):1545-50. doi:10.1001/archneur.63.11.1545. 認知症のない899名を中央値76歳から平均9.1年追跡した前向き研究。血漿DHA濃度が最も高い四分位群は、残りの3四分位と比べて全認知症の発症が47%少なかった(相対リスク0.53・95%CI 0.29〜0.97)。本記事SEC04(DHA×認知症予防)の根拠として引用。 PMID:17101822