【QUICK ANSWER】カルシウムの吸収効率は条件次第で10〜45%まで変動します。
#阻害要因主なメカニズム
①②フィチン酸・シュウ酸・過剰リン腸内でCaと結合し不溶性の塩を形成→吸収されず排泄
Mg不足→VitD活性化停止CYP酵素がMg依存性のため活性型VitDに変換されない
腸内環境悪化→TRPV6機能不全腸壁炎症がTRPV6発現を低下させ能動輸送が停止
カフェイン・塩分・アルコールによる尿中Ca損失腎臓からのCa排泄増加・VitD代謝低下
コルチゾール・睡眠不足TRPV6抑制→腎Ca再吸収↓→PTH上昇→骨吸収促進(3段階)
閉経後エストロゲン低下TRPV6遺伝子発現が50〜60%まで低下
摂取量より先に「吸収経路の整備」に取り組むことが改善の鍵です。

牛乳を飲み、小魚を食べ、カルシウムサプリも飲んでいる——それでも骨密度が上がらないと言われた。そのような相談が、調布市のパーソナルジムTHE FITNESSに届く声の中で最も多いもののひとつです。

問題の大部分は「摂取量」ではなく「届かない理由」にあります。カルシウムは口から入った量の30〜70%しか骨に届かず、その吸収経路を7つの要因が詰まらせています。どれだけ摂取量を増やしても、経路が詰まったままでは骨に届く量は変わりません。

01 ABSORPTIONカルシウムは「摂っている」のに骨密度が改善しない——問題は吸収経路にある

摂取量と骨密度改善が比例しない本当の理由

カルシウムの腸管吸収率はビタミンD充足時でも30〜40%、VitD不足状態では10〜15%まで低下します。1日800mgのカルシウムを摂取していても、VitD不足・腸内環境の悪化・Mg不足が重なった場合、骨に届くのは80〜120mgにとどまる計算になります。

さらに重要なのは時間軸です。骨密度はDXA検査で変化が確認できるまで最低6ヶ月〜1年かかります。食事を改善してもすぐに数値が変わらないことで多くの方が途中で諦めてしまいます。骨代謝サイクル(約3〜6ヶ月)を理解した上で継続することが不可欠で、3ヶ月時点では骨代謝マーカーで中間評価するのが正しいアプローチです(H2③の原則4で詳述)。

➡ 行動ワンステップ:今日から「摂取量を増やす」ではなく「吸収環境のどこが詰まっているか」に目を向けてください。まず下記の自己診断チェックリストを確認します。
カルシウム・VitD・K2の摂取目標量テーブル 年代別栄養戦略の実践テーブル

骨密度と骨質——数値だけでは測れない骨の強度のもう一つの柱

DXA検査が測定しているのは骨塩量(カルシウムなどのミネラル密度)だけです。骨の強度は骨密度60〜70%+骨質30〜40%で決まり、後者を支えているのが骨コラーゲン(主にI型コラーゲン)の架橋構造です。「骨密度は基準値内なのに骨折した」という事例があるのはここが理由です。

骨コラーゲン合成にはタンパク質が必要であり、カルシウムが届いても「型枠」がなければ骨に定着しません。Ca吸収と骨質はセットで考える必要があります。

骨コラーゲン×サプリの詳細(I型コラーゲン・VitC合成)

02 BLOCKERSカルシウムを骨に届かせない7つの阻害要因

まず自分に当てはまる要因を確認してください(3つ以上=複数経路が詰まっている可能性が高い)
□ ① 豆腐・大豆製品・玄米・ほうれん草をカルシウム食品と同時によく食べる
□ ② ビタミンDサプリを飲んでいるのに骨密度が改善しない
□ ③ 便秘・下痢・ガスが多い・腸の調子が悪いことが多い
□ ④ 外食・加工食品・コーラを週4回以上摂取する、または減塩を意識したことがない
□ ⑤ コーヒーを1日2杯以上、または晩酌が週4日以上の習慣がある
□ ⑥ 仕事や家庭のストレスが多く、睡眠が6時間未満になることが多い
□ ⑦ 閉経から5年以内、またはホットフラッシュなど更年期症状がある

【阻害要因①②】食品成分によるCaブロック——フィチン酸・シュウ酸・過剰リン

フィチン酸(大豆・未精製穀物・ナッツに多い)とシュウ酸(ほうれん草・たけのこ・ナッツに多い)は、腸内でカルシウムと結合して不溶性の塩を形成します。こうして結合したカルシウムは腸管から吸収されず、そのまま便として排泄されます。

過剰なリン(加工食品・コーラ・ハム・ソーセージに多いリン酸塩)は腸内でCaと結合するだけでなく、副甲状腺ホルモン(PTH)を刺激して骨吸収を促進します。Ca摂取量を増やしながら加工食品を多く食べていると、摂取と同時に骨が溶けるという状況に陥ります。

食べ合わせ×吸収阻害の完全ガイド(リン含有量テーブル・シュウ酸除去率)
➡ 行動ワンステップ:ほうれん草を食べる際は1分間茹でこぼす(シュウ酸を40%除去)。カルシウムの主力食材をほうれん草から小松菜・チンゲン菜(シュウ酸が少ない)に変えることが有効な最初の一手です。

【阻害要因③】マグネシウム不足がビタミンDの活性化を止める

VitDサプリを飲んでいるのに骨密度が改善しない場合にまず疑うべきがマグネシウム(Mg)不足です。VitDは体内で2段階の活性化を経て初めてCa吸収を促進する形になります。

活性化ステップ反応担当酵素Mg依存性
第1段階(肝臓)VitD → 25(OH)DCYP2R1Mg必須
第2段階(腎臓)25(OH)D → 1,25(OH)₂DCYP27B1Mg必須

両ステップで使われるCYP酵素はMg依存性です。Mgが不足していると、VitDをどれだけ摂取・補充しても活性型に変換されず、腸管でのCa吸収促進が起動しません。

食品1食あたりMg量取り入れ方
アーモンド 20粒(約28g)約54mgおやつをナッツに置き換える
納豆 1パック(45g)約50mg朝食に毎日追加
玄米ご飯 1膳(150g)約74mg白米を玄米に切り替える
年代別Mg目標量・全食材テーブル・Mgサプリの選び方
➡ 行動ワンステップ:VitDサプリを飲むタイミングに、アーモンド20粒を一緒に食べる習慣を作ります。Mg補給とVitD吸収(脂溶性なので脂質が必要)を同時に満たせます。

【阻害要因④】腸内環境の悪化がCa輸送体(TRPV6)を機能不全にする

カルシウムの腸管吸収の主経路は「能動輸送」です。この能動輸送を担っているのがCa輸送体タンパク質TRPV6(一過性受容体電位バニロイド6型)で、小腸上皮細胞に発現しています。腸内環境が悪化するとこのTRPV6の機能が低下します。

腸内環境の状態TRPV6への影響Ca吸収への影響
腸内細菌叢が多様で腸壁が健全TRPV6発現良好・能動輸送フル稼働吸収率30〜40%を維持
偏食・抗生物質使用後腸壁に微小炎症↑・TRPV6発現↓能動輸送の効率が著しく低下
慢性的な便秘・ガス・消化不良タイトジャンクション破綻吸収面積↓・受動拡散のみになる
➡ 行動ワンステップ:毎日1品、発酵食品(納豆・ヨーグルト・キムチのいずれか)を食事に追加します。腸内環境の改善によるTRPV6発現の回復は2〜4週間で変化が出始めます。食物繊維は1日20〜25gを目標に、野菜・海藻・きのこを毎食1品加えます。

【阻害要因⑤】尿中Ca損失——カフェイン・アルコール・食塩が骨を静かに溶かす

骨密度は「摂る量」だけでなく「失う量」でも決まります。Ca吸収経路に問題がなくても、日常の習慣が骨から継続的にCaを奪っている場合があります。

習慣尿中Ca損失量
食塩 1g増加Ca 10〜15mg追加排泄(Nordin BEC et al.)
カフェイン 100mg(コーヒー約1杯)Ca 2〜3mg追加排泄(Hallström H et al.)
アルコール 継続摂取腎Ca再吸収↓・VitD代謝↓(Turner RT)
「1日の塩分が目標(女性6.5g/日)より3g多い場合、月に換算すると900〜1,350mgのCaが余分に失われます」。これは1日あたりのCa推奨摂取量(700〜800mg)を上回るCa損失です。
習慣やめるのではなく「減らす」最小アクションCa損失削減の目安
コーヒーCa豊富な食事の直後から2時間は飲まないカフェインの吸収阻害を最小化
晩酌週3日以内・1ドリンク以内を目標にVitD代謝低下を軽減
塩分汁物の塩を控え・減塩醤油に切り替え1g/日削減Ca 300〜450mg/月の損失を防ぐ
加工食品週のリン酸塩摂取機会を週3回以内に過剰リンによる骨吸収促進を抑制
➡ 行動ワンステップ:コーヒーを食後すぐに飲む習慣がある場合、「次のコーヒーは食事の2時間後まで待つ」ルールから始めます。やめる必要はなく、タイミングを変えるだけで吸収阻害を大幅に軽減できます。

【阻害要因⑥】コルチゾール・睡眠不足によるCa吸収抑制

コルチゾール上昇はCa吸収経路を3段階で阻害します。

段階メカニズム
第1段階腸管TRPV6の発現を直接抑制→Ca能動吸収↓
第2段階腎尿細管機能に干渉→通常は再吸収されるCaが尿中排泄↑
第3段階代償的PTH分泌→骨からCaが溶け出す骨吸収促進

睡眠不足(6時間以内の慢性的な睡眠不足)はこのコルチゾールを慢性的に上昇させます。「7時間以上の睡眠が骨密度に影響する」疫学データの背景には、このコルチゾール→TRPV6→PTH経路があります。

➡ 行動ワンステップ:21時以降のスマホ・強い照明の使用を制限します。睡眠の質が上がるまでの2〜4週間は腸内環境改善と並行して取り組むと相乗効果があります。

【阻害要因⑦】閉経後のエストロゲン低下でCa輸送体(TRPV6)が急速に機能低下する

エストロゲンはTRPV6の遺伝子発現を直接制御しています。TRPV6遺伝子のプロモーター領域にはエストロゲン応答配列(ERE)が存在し、エストロゲンがこの配列に結合することでTRPV6の発現量が維持されます。

閉経によってエストロゲンが急激に低下すると、TRPV6の発現量が閉経前の50〜60%まで落ちます。同じ量のカルシウムを摂取していても、閉経後は能動輸送で骨に届く量が約半分になります。

60代の三重吸収低下(胃酸・VitD活性化・皮膚合成)の詳細
➡ 行動ワンステップ:閉経前の40代のうちから腸内環境・睡眠7時間・Mg充足・減塩という「吸収経路の土台」を整えることが60代の骨密度を守る最大の先行投資です。閉経後であっても遅くはありません——残存TRPV6の最大活用と分割摂取(H2③原則2)で対応できます。

03 REDESIGN骨密度を上げる「食事の再設計」——吸収を最大化する4原則

Ca吸収経路のどこが詰まっているか——個別に評価してご提案します

THE FITNESSでは現状の食事・生活習慣・骨密度データをもとに阻害要因を特定し、優先順位をつけた個別プログラムを提供しています。

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原則1:Ca・VitD・VitK2・Mgの4種同時摂取——「4段連鎖」の設計

カルシウムが骨に定着するまでには4段の連鎖が必要です。

Ca → 腸管吸収(VitD) → 血中輸送 → 骨定着(VitK2) → 酵素活性(Mg)
どれか一つが欠けても骨にCaが届きません。

夕食の実践例(1食で4種を揃える):鮭(VitD・Ca・タンパク質)+小松菜のお浸し(Ca・VitK)+納豆(VitK2・Mg・タンパク質・発酵)+アーモンド小袋(Mg)

この組み合わせで1食あたりCa約400〜500mg・VitD約15〜20μg・VitK2(納豆MK-7として)・Mg約100mgを確保できます。

カルシウムの詳細な目標量テーブル 年代別の栄養戦略テーブル Mgの目標量・年代別必要量
➡ 行動ワンステップ:今日の夕食に「鮭または鯖」+「小松菜またはチンゲン菜」+「納豆」を揃えます。それだけでVitD・Ca・K2・Mgの4種連鎖の基礎が揃います。

原則2:Caは「1回500mg以下・食後・分割」が吸収効率の鉄則

カルシウムの腸管能動輸送(TRPV6経由)は、1回あたり500mg前後で飽和します。500mgを超えた分は吸収効率が10%程度の受動拡散にしか頼れなくなります。

摂取パターン能動輸送の稼働推定吸収量(800mg摂取時)
1回800mg一括(朝食後)最初の500mgのみ能動輸送約240〜280mg
1回400mg×2回分割(朝・夕食後)2回とも能動輸送フル稼働約320〜360mg
1回400mg×2回+VitD同時2回とも能動輸送+VitD促進約360〜400mg
➡ 行動ワンステップ:カルシウムサプリを1日1回まとめて飲んでいる場合、今日から朝食後・夕食後の2回に分けます。1回の量は500mg以下に設定します。それだけで吸収量が約30〜40%増加する計算になります。

原則3:タンパク質は「1食25g以上」で骨コラーゲン合成の閾値を超える

骨の乾燥重量の約30〜35%はコラーゲンタンパク質(主にI型コラーゲン)です。カルシウムがいくら届いても、このコラーゲンの「型枠」が脆弱であれば骨質が低下します。1食のタンパク質が25g未満だと骨コラーゲン合成が十分に起動しにくいとされています。3食でタンパク質を分散させ、各食で25g以上を確保することが鍵です。

骨コラーゲン構造・コラーゲンペプチドの骨密度への効果
➡ 行動ワンステップ:1食の主菜に納豆または卵を1品追加します。朝食をご飯+味噌汁だけから、卵1個+納豆1パックを追加するだけでタンパク質を約20g確保できます。

原則4:骨代謝マーカーで「食事が届いているか」を3ヶ月で中間確認する

骨密度DXA検査は変化が現れるまで6ヶ月〜1年かかります。しかし食事改善の効果は骨代謝マーカーを使えば3ヶ月以内に確認できます。

マーカー分類意味改善方向費用目安
CTX(I型コラーゲンC-テロペプチド)骨吸収マーカー骨が溶ける速度値が低下→骨吸収が抑えられている整形外科・保険適用あり
オステオカルシン骨形成マーカー骨が作られる速度値が上昇→骨形成が促進されている同上(閉経後は解釈に注意)
25(OH)D(血中VitD濃度)VitD充足度Ca能動吸収の前提30ng/mL以上が目標内科・自費3,000〜5,000円程度
年代・状況最優先原則理由
40代(閉経前)原則1(4種同時)+腸内環境整備TRPV6がまだ機能。吸収経路の土台固めが最も費用対効果が高い
50代閉経前後原則2(Ca分割摂取)+原則1TRPV6発現が急落。残存能動輸送を最大活用
60代以降原則4(マーカー確認)+原則2吸収経路全体が低下。食事の効果を数値で追いながら継続
➡ 行動ワンステップ:かかりつけ医や整形外科に次回受診の際、「血中ビタミンD(25(OH)D)を調べてほしい」と相談します。30ng/mL未満であればVitDとMg(CYP酵素活性化)の見直しが最優先課題になります。

04 AGE-SPECIFIC40代・50代:年代別にCa吸収経路のどこを補強するか

40代:吸収経路の「予防的整備」が効く最後の時期

40代はエストロゲンが徐々に低下し始めますが、TRPV6の発現量はまだ比較的維持されています。この時期に腸内環境・睡眠・コルチゾール管理・Mg充足という「吸収経路の土台」を整えることが、50〜60代の骨密度低下速度を左右します。

#40代でやっておくべき優先行動理由
1腸内環境の整備:毎日の発酵食品1品+食物繊維20g以上TRPV6の発現環境を整えておく
2睡眠7時間の習慣化コルチゾール慢性上昇を防ぐ最もコストのかからない骨密度対策
3Mg充足:ナッツ・納豆・玄米を毎日意識するVitD活性化酵素(CYP2R1・CYP27B1)の働きを担保する
4減塩1g/日:外食時は汁物を半分残す尿中Ca損失を月300〜450mg削減する

50代閉経前後:エストロゲン低下でCa輸送体が急速に弱まる時期

閉経後5〜7年間が最も速い骨密度低下期です。TRPV6の発現が50〜60%まで落ちるこの時期は、「Ca摂取量を増やす」より「残存する能動輸送を最大活用する方法に切り替える」ことが重要になります。

#50代・閉経前後に切り替えるべきアクション
1Ca分割摂取への完全移行:1回500mg以下・食後・朝夕2回(残存TRPV6の飽和を防ぐ)
2Mg×VitD同時補給:CYP酵素活性化でVitDを確実に活性型に変換(VitD不足だとTRPV6があっても動かない)
3腸内環境の維持:TRPV6が低下した状態でも腸壁の健全性を保つことで残存能動輸送の稼働率を最大化
更年期の筋トレ・運動戦略・8週間プログラム

週間骨密度食事スコアシート——「続けて変わる」ための自己管理ツール

知識を行動に変え、3ヶ月継続するための自己管理ツールです。1週間に何日クリアできたかを記録し、週4〜5日以上を3ヶ月継続することを目標にしてください。

習慣チェック項目
①発酵食品1品(納豆・ヨーグルト・キムチ)→ TRPV6維持
②Ca食品+VitD食品を同じ食事で摂る(鮭+小松菜など)→ 4種連鎖
③Caサプリを2回に分割(1回500mg以下・食後)→ 能動輸送最大化
④Mg食品を1品(アーモンド20粒・納豆・玄米)→ VitD活性化
⑤コーヒーとCa食品を2時間空ける→ 尿中Ca損失を最小化
⑥塩分を意識した食事(汁物は半量・減塩醤油)→ Ca排泄↓
⑦睡眠7時間以上・21時以降スマホ制限→ コルチゾール↓・TRPV6↑
週クリア数評価次のアクション
5〜7項目 × 5日以上優秀3ヶ月後に骨代謝マーカーで確認
4〜5項目 × 4日以上標準できていない項目を1つ特定して重点強化
3項目以下要見直し最も当てはまった阻害要因(H2②チェックリスト)から1つだけ集中的に取り組む

05 THE FITNESSTHE FITNESSでの指導について

調布市のパーソナルジムTHE FITNESSでは、骨密度改善を目指す40〜60代のクライアントに対して、Ca吸収経路の評価から始める栄養アドバイスと、骨密度・骨質を同時に高めるトレーニングプログラムを個別に設計しています。

「摂っているのに改善しない」という方の多くは、今回解説した7つの阻害要因のうち複数を抱えており、どこから手をつければよいか分からない状態になっています。現状の食事・生活習慣・骨密度データをもとに、阻害要因を特定した上で優先順位をつけた個別プログラムを提供しています。

ロサンゼルスで15年、日本で3年、合計18年の指導経験と、NESTA-PFT/SFT取得・NABBA 2025 GPF優勝という競技経験に基づいた科学的アプローチで、骨密度と骨質を同時に改善するサポートを行っています。

調布市シニア向けパーソナルトレーニングの詳細
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よくある質問

カルシウムサプリを毎日飲んでいますが骨密度が改善しません。何が足りていませんか?
最も多い原因は3つです。①VitDは飲んでいるがMgが不足していてCYP酵素が動かず活性型VitDに変換されていない、②1回の摂取量が500mgを超えていてTRPV6の能動輸送が飽和し超過分がほとんど吸収されずに排泄されている、③腸内環境が悪化してTRPV6自体の発現が低下している——この3つです。まず25(OH)D血中濃度を測定してVitD充足度を確認し、サプリを朝夕2回に分割(1回500mg以下)に変え、毎日の発酵食品とMg食品(アーモンド・納豆)を追加するところから始めてください。
更年期からカルシウムを増やしたのに骨密度が下がりました。なぜですか?
閉経後のエストロゲン低下によって、Ca輸送体TRPV6の発現量が閉経前の50〜60%まで低下するためです。同じ量を摂っても骨に届く絶対量が減ります。Ca分割摂取(1回500mg以下×2回)に切り替えて残存するTRPV6を最大活用しつつ、Mg充足でVitD活性化経路を確保し、腸内環境改善でTRPV6の残存発現を守ることが先決です。
骨代謝マーカーの検査は保険が効きますか?どこで受けられますか?
CTX・オステオカルシンは骨粗しょう症の診断目的・薬剤治療中の経過観察であれば保険適用になるケースがあります。25(OH)D(血中VitD濃度)は自費検査が多く3,000〜5,000円程度です。整形外科・骨粗しょう症外来・一部の内科・人間ドックで受けられます。「骨密度が気になるのでビタミンDを測りたい」と伝えれば対応してもらえることが多いです。
納豆は毎日食べた方がいいですか?ワーファリン服用中はどうすればいいですか?
骨密度の観点では納豆(VitK2・MK-7が豊富・Mg・タンパク質・発酵食品)は非常に優れた食品で、毎日1パックの摂取を勧めています。ただしワーファリン服用中はVitKが薬効を阻害するため、主治医の指示に従い摂取を制限または禁止してください。その場合はVitKが少ない緑黄色野菜や、主治医に相談の上でMK-4型VitK2サプリを検討する選択肢があります。
睡眠不足が骨密度を下げるというのは本当ですか?何時間寝れば変わりますか?
本当です。睡眠不足(6時間以内が慢性的に続く場合)でコルチゾールが上昇すると、①腸管TRPV6の発現抑制→Ca能動吸収↓、②腎Ca再吸収↓→尿中Ca排泄↑、③PTH代償分泌→骨吸収促進、という3段階の経路で骨密度が低下します。目標は7時間以上の連続睡眠です。まず21時以降のブルーライト制限から始めてください。睡眠の質が上がる2〜4週間後からコルチゾール低下とともにCa吸収環境が改善し始めます。

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この記事は、筋トレの本場ロサンゼルスで15年の指導経験を持ち、NABBA 2025 GPF優勝・LA Championship 2位・NESTA-PFT/SFT取得のトレーナーが、調布市のパーソナルジムTHE FITNESSで執筆しています。

まとめ

骨密度が改善しない理由は、摂取量ではなく吸収経路にあります。

  • 7つの阻害要因(食品成分・Mg不足・腸内環境・尿中Ca損失・コルチゾール・エストロゲン低下)のうち自分に当てはまるものをH2②の自己診断チェックリストで確認し優先順位をつけて取り組む
  • 食事再設計の4原則:①4種同時摂取②Ca分割(1回500mg以下×2回)③タンパク質1食25g以上④骨代謝マーカー3ヶ月確認
  • 週間スコアシートで週4〜5日クリアを3ヶ月継続することが変化への最短経路
  • 3ヶ月後に骨代謝マーカー(特に25(OH)DとCTX)で中間確認し、正しい方向に進んでいるかを数値で把握する習慣を作る
  • 閉経前の40代のうちから吸収経路の土台(腸内環境・睡眠・Mg・減塩)を整えることが60代の骨粗しょう症を防ぐ最大の先行投資

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参考文献・科学的根拠

  1. 1Uwitonze AM, Razzaque MS. “Role of Magnesium in Vitamin D Activation and Function.” J Am Osteopath Assoc. 2018 Mar 1;118(3):181-189. VitDを代謝するすべての酵素(CYP2R1・CYP27B1)はマグネシウムを補因子として必要とすることを示したレビュー。Mgが不足していると活性型VitDへの変換が阻害されCa吸収が低下する根拠として引用。 PMID:29480918
  2. 2Rosanoff A, Dai Q, Shapses SA. “Essential Nutrient Interactions: Does Low or Suboptimal Magnesium Status Interact with Vitamin D and/or Calcium Status?” Adv Nutr. 2016 Jan 15;7(1):25-43. MgはVitDの生合成・輸送・活性化の補因子であり、Mg不足がVitD補充の有効性を低下させることを示したレビュー。Ca×VitD×Mgの4種連鎖設計の根拠として引用。 PMID:26773013
  3. 3Cashman KD. “Calcium intake, calcium bioavailability and bone health.” Br J Nutr. 2002 May;87 Suppl 2:S169-77. 腸管Ca吸収の生体利用率は食品成分・摂取条件・年齢によって大きく変動することを包括的にレビュー。摂取量より吸収環境の整備が骨密度改善に重要であること、機能性食品成分によるCa吸収最適化の重要性を示す。分割摂取・吸収経路整備の根拠として引用。 PMID:12088515