「バターとマーガリン、体にいいのはどっち?」「マーガリンのトランス脂肪酸はどれほど危険なのか?」——スーパーで毎日目にしながら実際のところよくわからないまま選んでいる方は多くいます。この記事では、根本的な違いを栄養成分レベルで整理したうえで、トランス脂肪酸の実際のリスクとスーパーでの具体的な選び方まで解説します。

Q. バターとマーガリン、太りやすいのはどっち?

A. ほぼ変わりません。日本食品標準成分表(八訂)の値で、有塩バターは100gあたり700kcal、家庭用マーガリン(有塩)は715kcal。1回の使用量である5〜10gに直すと差は1kcal前後です。太るかどうかを決めているのは種類ではなく1日に何グラム使うかのほうです。目安は1日10〜15g。これは食パン1枚に塗る量(5〜8g)と炒め物1回分(5〜10g)でほぼ使い切る量で、大さじ1杯(12〜15g)なら1日分がそれだけで埋まります。ここを目分量でやると簡単に倍になります。以下では、10〜15gが実際にどれだけの量なのか、ラベルのどこを見れば選べるのか、減らしたいときに何を置き換えればいいのかを順に説明します。

ANSWER太りやすいのはどちらか:差はカロリーではなく使う量

カロリーの差は1日分で1kcal

日本食品標準成分表2020年版(八訂)増補2023年によると、有塩バターは100gあたり700kcal・脂質81.0g、家庭用マーガリン(有塩)は715kcal・脂質83.1gです。100gあたりで15kcalの差ですが、バターやマーガリンを1日100g使う人はいません。食パン1枚に塗る量は5〜8g、炒め物1回分は5〜10g。この量に直すと、バターとマーガリンのカロリー差は1kcal前後です。「どちらが太るか」を種類で考えている限り、答えは出ません。

決めているのは「1日に何g使うか」のほう

同じバターでも、食パンに5g塗る人と、大さじ1杯(12〜15g)を炒め物に使い、さらにパンにも塗る人とでは、1日の摂取量が4倍近く違います。脂質は1gあたり9kcalなので、10gの差は90kcal。これが毎日続けば1か月で約2,700kcal、体脂肪に換算して約0.35kgぶんです。バターとマーガリンの選択で悩んでいる時間より、いま自分が1日何g使っているかを一度量ってみるほうが、体重には直接効きます。

それでも種類を選ぶ意味はある

量が同じなら、次に効いてくるのが脂肪酸の内訳です。バターは飽和脂肪酸が多く、マーガリンは不飽和脂肪酸が多い。ただしこれは「マーガリンのほうが健康的」という単純な話ではなく、加熱に向くかどうかや、トランス脂肪酸の有無まで含めて見る必要があります。次の章で数字を並べます。

糖質で太るタイプ・脂質で太るタイプの見分け方——自分がどちらかを知る

NUMBER数字で見る違い:カロリー・脂肪酸・ビタミン

見た目・カロリーがほぼ同じでも「何からどうやって作られているか」が栄養成分と健康影響を決定的に変えます。

BUTTER / バター
天然の乳製品・数千年の食用歴史
  • 原料:牛乳から分離した生クリーム
  • 製造方法:生クリームを撹拌(チャーニング)して乳脂肪分を固める。加工工程がシンプル
  • トランス脂肪酸の由来:天然(バクセン酸・CLA)。工業的なものとは分子構造が異なりリスクが低い
  • 高温調理:飽和脂肪酸が多く酸化しにくいため◎
MARGARINE / マーガリン
植物油の加工品・19世紀のバター代替として開発
  • 原料:植物油(大豆油・菜種油・コーン油など)
  • 製造方法:常温で固形にするために「水素添加(硬化)」という化学工程を経る
  • トランス脂肪酸の由来:水素添加工程で生成(工業的)。硬いスティックタイプほど多い
  • 高温調理:多価不飽和脂肪酸が多く酸化しやすいため✕
ℹ️ 「マーガリン=危険」という認識の背景と現状:
1970〜90年代のスティック型マーガリンはトランス脂肪酸が7g/100g以上含まれるものもありました。現在の日本市場の主流は「ソフトタイプ・ファットスプレッド」であり、製法改善によりトランス脂肪酸量は0.3〜2g/100g程度に大幅削減されています。ただし「部分水素添加油脂」を使用した製品は今も存在するため、ラベルの確認が不可欠です。

カロリーは有塩バター700kcal・家庭用マーガリン(有塩)715kcal(いずれも100gあたり、日本食品標準成分表2020年版〈八訂〉増補2023年)でほぼ同等です。1日の使用量は10〜15g程度なので、実際のカロリー差は1〜2kcal。重要なのはカロリーではなく「どんな脂肪酸が何g入っているか」です。

脂肪酸の種類と比率の比較(100gあたり)

成分 バター マーガリン(ソフト型) 体への主な影響
飽和脂肪酸 約50.5g 約25.2g LDLを上げるが酸化しにくく高温調理に強い
一価不飽和脂肪酸 約21.0g 約37.4g LDLを下げ心血管に有益とされる
多価不飽和脂肪酸 約3.0g 約15.7g LDLを下げるが酸化しやすく高温加熱に不向き
トランス脂肪酸 約1.8g(天然由来) 0.3〜7.0g(製品による大差) 工業的なものはLDL上昇・HDL低下の二重リスク
ビタミンK 17μg 53μg 総量はマーガリンが多いが、バターはK2(メナキノン)主体、マーガリンは原料油由来のK1主体
ビタミンA 520μg 25μg バターは天然由来。マーガリンは製造過程で失われるため添加された製品もある

※日本食品標準成分表2020年版(八訂)増補2023年(有塩バター・家庭用マーガリン有塩)をもとに作成。マーガリンは製品により大幅に異なります。

🦴 ビタミンKの種類の違い:成分表のビタミンK総量はマーガリン(53μg)のほうがバター(17μg)より多く出ます。ただし内訳が違い、マーガリンの大半は原料の植物油に由来するK1(フィロキノン)、バターはK2(メナキノン-4)が主体です。骨のカルシウム代謝や動脈石灰化との関連で研究されてきたのは主にK2のほうで、この点はバターの利点として残ります。「マーガリンにはビタミンKがない」という説明は成分表の値と合いません。
植物性脂質と動物性脂質の違い——オメガ3・6・9の見分け方

TRANSトランス脂肪酸は日本でどれだけ問題か

工業的トランス脂肪酸の健康リスク

RESEARCH EVIDENCE

Mozaffarian et al.(N Engl J Med, 2006)は、工業的トランス脂肪酸がLDLコレステロール(悪玉)を上げながら同時にHDLコレステロール(善玉)を下げる二重の作用があり、飽和脂肪酸より心血管疾患リスクへの影響が大きいことを示しました(PMID:16611951)。WHO(2023)はトランス脂肪酸の摂取を1日のエネルギー摂取量の1%未満(2000kcalの食事で約2.2g未満)に抑えることを推奨しています。

Mozaffarianらは同時に、トランス脂肪酸から摂っているエネルギーのうち総エネルギーの2%分を不飽和脂肪に置き換えるだけで、冠動脈疾患のリスクが約3分の1下がると報告しています。2,000kcalの食事なら2%は約4.4g。マーガリンやスプレッドを1日20g使っている人が、そのうち半分をオリーブオイルに替える程度の変更に相当します。「全部やめる」必要はなく、置き換える量の問題だという点が、この研究のいちばん実用的なところです。

⚠️ 天然トランス脂肪酸と工業的トランス脂肪酸は別物:牛・羊などの反芻動物の乳・肉に含まれるバクセン酸・CLAは天然トランス脂肪酸で、工業的なものとは分子構造が異なり健康リスクが低いと評価されています。バターのトランス脂肪酸(約1.8g/100g)はこの天然由来です。

自分の摂取量を把握する:具体的な試算

旧型
マーガリン
旧来のスティックタイプ(トランス脂肪酸7g/100g製品)を1日20g使用
摂取量:約1.4g → WHO目標値(2.2g)の64%。毎日使えば食事全体での累積が問題になりやすい
⚠ WHO目標値に近い
現行
ソフト型
現在市販の低トランス型ソフトマーガリン(0.3g/100g製品)を1日20g使用
摂取量:約0.06g → WHO目標値の3%以下。問題なし
✅ WHO目標値の3%以下
バター
天然
バターを1日15g使用(天然トランス脂肪酸1.8g/100g)
摂取量:約0.27g → WHO目標値の12%以下。天然由来のため健康リスクは低い
✅ 天然由来・リスク低
🍟 実際の主要摂取源:自宅でのバター・マーガリン使用量より、揚げ物・市販のパイ・クッキー・スナック菓子・ファストフードに含まれる量のほうが大きいケースが多いです。厚生労働省によると、日本人のトランス脂肪酸摂取量は平均値で総エネルギー摂取量の0.3%です。WHOの目標値(1%未満)の3分の1以下にあたり、平均的な食生活を送っている限り、過度に心配する水準ではありません。
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CHOOSE商品タイプ別の選び方とラベルの読み方

商品タイプ別の特徴と向き不向き

商品タイプ 特徴 向いている用途 注意点
有塩バター 最も一般的。風味豊か パンに塗る・炒め物の仕上げ 塩分あり。製菓には無塩を使う
無塩バター 塩分なし 製菓・料理全般 傷みやすいため早めに使い切る
発酵バター 乳酸菌発酵で風味が強い パンに塗る・料理の風味づけ 価格が高め。少量で満足感あり
グラスフェッドバター 牧草飼育牛の乳由来。K2・CLA高め パンに塗る・低温調理 一般バターの1.5〜3倍の価格
ソフトマーガリン(低トランス型) 塗りやすい。低トランス化済み パンに塗る・非加熱用途 加熱調理不可。「部分水素添加油脂不使用」を確認
ファットスプレッド 脂質80%未満・カロリー低め パンに塗るだけ 水分多く調理不可。量が増えやすい
オリーブオイルスプレッド オリーブ油配合・一価不飽和脂肪酸多め パンに塗る・低温調理 風味が独特。製品によりトランス脂肪酸確認要

マーガリン・スプレッドのラベルで確認したい2点

🔍
確認点①:「部分水素添加油脂」が原材料にあれば避ける
旧来の製法でトランス脂肪酸が多い可能性がある唯一の見分け方。「大豆油、菜種油、パーム油」だけなら問題なし。「硬化油」「部分硬化油」も同様に注意。
原材料名の一番最初に書かれている油の種類を確認する習慣をつける
⚠️
確認点②:「トランス脂肪酸:0g」表示の注意点
日本では100gあたり0.5g未満を「0g」と表記できるルールがあります。「0g=完全ゼロ」ではなく、1日20〜30g使えば0.1〜0.15g程度摂取することになります。

バターのラベルで確認するポイント

🏷️ バターのラベルチェック:
・理想:原材料が「生乳(または乳脂肪)のみ」。「乳化剤」「増粘剤」が入るものは加工度が高い
・食塩不使用:製菓・塩分管理が必要な方向け
・有塩:食卓用・パンに塗る用途向き
・グラスフェッド表示:牧草(グラス)100%飼育牛の乳由来でK2・CLAが高め
オリーブオイルとキャノーラ油の違いを科学的に比較——調理油の選び方

少量で満足感を出す

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グラスフェッドバターという選択肢

1日10〜15gに抑えるなら、量ではなく風味で満足させるほうが続きます。牧草飼育牛の乳から作るグラスフェッドバターは風味が濃く、K2やCLAも一般のバターより高めです。価格は1.5〜3倍ですが、使う量が減るぶん1か月あたりの差はそれほど大きくなりません。
デメリット:取り扱い店舗が限られ、通常のバターより傷みが早い場合があるため保存に注意してください。

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AMOUNT1日10〜15gが何に相当するか

1日10〜15gとはどの程度の量か

🍞
食パン1枚に塗るバター
約5〜8g
🍳
炒め物1回分(フライパン)
約5〜10g
🍝
パスタやソースの仕上げ
約5g
🥚
スクランブルエッグ1人分
約5g
🥣
大さじ1杯(計量スプーン)
約12〜15g
🌿
朝食トースト+夕食炒め物
合計10〜15g

目分量と実測はどれだけずれるか

10〜15gという目安がうまく機能しないのは、ほとんどの人がバターを「量らずに」使うからです。食パンに塗るときのナイフ1回分は5〜8gですが、厚めに塗れば簡単に10gを超えます。市販の個包装バターは1個8〜10g、ホテルなどで出る小さなカップは約8g。炒め物で「ひとかけ」と呼ばれる量は10〜15gあり、これだけで1日の目安を使い切ります。

最初の1週間だけキッチンスケールで量ってみると、自分の「いつもの量」が何gなのかが分かります。だいたいの方が、思っていたより多い側にずれています。1週間で感覚がつかめれば、その後は量らなくて構いません。

1日10〜15gを超えている日の見分け方

次のうち2つ以上に当てはまる日は、バター・マーガリンだけで20gを超えている可能性が高いです。

🍞
朝食のトーストに塗り、昼か夜の料理にも使った
🥐
市販のパン(クロワッサン・デニッシュ・菓子パン)を食べた
🍪
洋菓子(クッキー・パイ・ケーキ)を食べた
🍽️
外食で洋食のソースやバターライスを食べた

見落とされやすいのは下2つです。バターやマーガリンは「自分で塗る量」より「すでに入っている量」のほうが多くなりがちで、クロワッサン1個には20〜25gの油脂が使われています。自分で塗る5gを気にしながらクロワッサンを食べている、という状態は珍しくありません。

目的別の推奨

📉
体脂肪を減らしたい場合
バター・マーガリンともに1日10g以内に抑える。調理にはオリーブオイルを主体にしてバターは風味づけに少量使う方法が脂質管理しやすい。
オリーブオイル(一価不飽和脂肪酸豊富・高温調理に比較的強い)を基本調理油にするのがおすすめ
💪
筋肉をつけながら体組成改善をしたい場合
ホルモン合成に脂質が必要なため極端な制限は逆効果。バターを1日10〜15gの範囲で使い、天然ビタミンK2・Aを食事から摂るほうが合理的。
🩺
コレステロールが高めと言われている場合
バターの飽和脂肪酸が影響することがある。医師・管理栄養士に相談のうえ量を調整する。マーガリンを選ぶ場合は低トランス型ソフトタイプに限定。
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最初の1週間だけ量る

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0.1g単位のキッチンスケール

「いつもの量」が何gなのかは、一度量らないと分かりません。多くの方が思っていたより多い側にずれています。1週間だけパンに塗る量と炒め物に使う量を量ってみると感覚がつかめて、その後は量らずに10〜15gを維持できるようになります。
デメリット:粉物などは風などの影響で誤差が出やすいため、平らな安定した場所で使用してください。

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SWAP減らしたいときの置き換え:何をどう変えるか

全部やめる必要はない

脂質を減らそうとして最初にバターを断つ方が多いのですが、続きません。風味づけに使っている5gを我慢しても1日45kcalしか減らない一方、食事の満足感は大きく下がります。Mozaffarianらの「2%分の置き換えでリスクが3分の1下がる」という結果も、全廃ではなく置き換えの話でした。減らすべきなのは、意識して使っている5gではなく、意識せずに入っている20gのほうです。

効果の大きい順に置き換える

置き換え減る脂質の目安難易度
菓子パン→食パン+バター5g15〜20g低
炒め物のバター→オリーブオイル5〜10g低
洋菓子→ヨーグルト+果物10〜15g中
洋食の外食→和定食10〜20g中
パンのバター→何も塗らない5〜8g高

上から順に、減る量が多くて我慢が少ない順に並んでいます。いちばん下の「何も塗らない」は、効果が最も小さいのに最もつらい。多くの方がここから始めて失敗します。

加熱するかどうかで選び分ける

マーガリンは多価不飽和脂肪酸が多く、酸化しやすいため高温加熱に向きません。パンに塗るなど非加熱の用途に限定し、炒め物にはオリーブオイル、風味が欲しいときだけ仕上げにバターを少量——という使い分けが、脂質管理としても調理としても理にかなっています。

外食を置き換える

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脂質量が決まっている宅配食

置き換えで効果が大きいのは「洋食の外食」です。とはいえ毎回和定食を選ぶのは現実的ではありません。PFCが表示されている宅配食を昼か夜の1食に固定すると、見えない油脂を計算から外せます。

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バターはコレステロールが高いから食べないほうがいいですか?
バター100gのコレステロールは約210mgですが、1回の使用量は5〜10g程度です。食事由来のコレステロールが血中コレステロールに与える影響は以前考えられていたほど大きくなく、むしろ飽和脂肪酸・トランス脂肪酸の摂取量のほうが影響が大きいとされています。LDLコレステロールが高い方は医師・管理栄養士にご相談ください。
子どもにはバターとマーガリンどちらがいいですか?
成長期の子どもには天然の脂溶性ビタミン(A・D・E・K2)を含むバターを少量使うことが栄養面で優れています。現在の日本市場のソフトマーガリンはトランス脂肪酸が大幅に削減されていますが、「部分水素添加油脂不使用」を原材料で確認することが安心の目安です。
「植物性だからマーガリンのほうが健康的」は本当ですか?
植物性であっても水素添加による工業的トランス脂肪酸が含まれれば健康リスクは高まります。「植物性=健康的」という図式は成立しません。重要なのは原料の由来ではなく含まれる脂肪酸の種類と量、そして使用量です。
マーガリンは完全に避けるべきですか?
旧来のスティックタイプは工業的トランス脂肪酸が多く避けるべきですが、「部分水素添加油脂不使用」のソフトマーガリン・ファットスプレッドは現在トランス脂肪酸が大幅に削減されており、パンに塗る用途であれば選択肢として成立します。ただし加熱調理には使わないことが重要です。
毎日バターを使っていますが食べすぎでしょうか?
1日の使用量が10〜15g(大さじ約1杯)以内であれば通常の食事の中で問題になりにくい量です。それ以上使っている場合は脂質・カロリーが過剰になりやすいため、調理にはオリーブオイルを主体にしてバターを風味づけに限定する方法が量を自然に減らせます。

まとめ

バターとマーガリンのカロリー差は、実際に使う量に直すと1〜2kcal程度しかありません。太るかどうかを分けているのは種類ではなく「1日に何g使うか」です。この記事の結論はこの一点に尽きます。

  • 100gあたりのカロリーは有塩バター700kcal・マーガリン715kcal(八訂)。実使用量では差は1kcal前後
  • 脂肪酸の内訳はバターが飽和脂肪酸主体、マーガリンが不飽和脂肪酸主体——ここが唯一「種類」で差がつく部分
  • ビタミンK総量はマーガリンが多いが、バターはK2主体・マーガリンは原料油由来のK1主体で中身が異なる
  • 工業的トランス脂肪酸はLDL上昇・HDL低下の二重リスク(Mozaffarian et al., 2006)。日本人の平均摂取量は総エネルギーの0.3%でWHO目標値の3分の1以下
  • マーガリンを選ぶ場合は「部分水素添加油脂不使用」のソフトタイプに限定し加熱調理には使わない
  • 1日の目安は10〜15g。目分量では簡単に超えるため、最初の1週間だけ量ることが有効
  • 減らすなら「意識して塗る5g」より「菓子パン・洋菓子・外食に入っている20g」のほうが効果が大きい
この記事は、筋トレの本場ロサンゼルスで15年の指導経験を持ち、NABBA 2025 GPF優勝・LA Championship 2位・NESTA-PFT/SFT取得のトレーナーが、調布市のパーソナルジムTHE FITNESSで執筆しています。ロサンゼルス15年+日本3年・計18年指導経験 ・ NABBA 2025 GPF優勝 ・ LA Championship 2位
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トレーナー Yukkey プロフィール
18年の指導経験をもつトレーナーの詳細。

参考文献・科学的根拠

  1. 1Mozaffarian D, Katan MB, Ascherio A, Stampfer MJ, Willett WC. “Trans fatty acids and cardiovascular disease.” N Engl J Med. 2006;354(15):1601-1613. doi:10.1056/NEJMra054035. ハーバード大学。工業的トランス脂肪酸がLDLコレステロールを上げHDLコレステロールを下げる二重の心血管リスクを持つことを示した包括的レビュー。トランス脂肪酸のリスク評価の根拠として参照。 PMID:16611951
  2. 2World Health Organization. Saturated fatty acid and trans-fatty acid intake for adults and children: WHO guideline. Geneva: WHO; 2023. ISBN:9789240073630. 飽和脂肪酸およびトランス脂肪酸の1日摂取目標(トランス脂肪酸:総エネルギーの1%未満)の根拠として参照。 WHO公式ページ
  3. 3厚生労働省.「トランス脂肪酸に関するQ&A」. 厚生労働省; 2016年(参照2026年). 日本人のトランス脂肪酸平均摂取量(総エネルギーの0.3%)・「0g表示」ルールの解説・食品中のトランス脂肪酸含有量の根拠として参照。 厚生労働省(トランス脂肪酸Q&A)
  4. 4文部科学省. 日本食品標準成分表2020年版(八訂)増補2023年. 食品成分データベース(有塩バター:食品番号14017/マーガリン・家庭用・有塩:食品番号14020). 2023年(参照2026年). バター・マーガリンのエネルギー・脂質・ビタミンA・ビタミンKの数値の根拠として参照。 文部科学省(食品成分表)